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王は踊る [映画]

王は踊る『カストラート』のジェラール・コルビオ監督、フランス語 ずっと気になっていていた映画です。そして、昨年、常時おじゃましているCeciliaの部屋で取り上げられて、ぜひ見たいと思いました。それでも、なかなかチャンスがありませんでしたが、昨年末、テレビ放送があって、ついに見ることができました。

非常に耽美的。密度が濃い感じです。同じ時代を描いた、デュマ原作「鉄仮面」をもとにしたアメリカ映画、レオナルド・デュカプリオの「仮面の男」とは決定的に違う雰囲気があります。「仮面の男」は原作のイメージを相当壊してくれたものです。その点、この映画、ヨーロッパの歴史、文化を、現実感をのあるものとして見せてくれます。

そして、本気でバレエに没頭、テクニックを追究する「踊る王」というのは、意外で、新鮮でした。これは、「カストラート」という存在の意外さと共通していたと思います。ルイ十四世(1638-1715)のダンスは美しいしおもしろいです。音楽、映画の中で耳にするにはとても心地よいけど、あらためて聴きたいとは思いません。もう一人のというより本当はこちらが主人公だと思われる作曲家リュリ(1632 - 1687)には気の毒ですけど「踊り」のほうが音楽よりずっと印象的でした。

カストラート映画としては、どちらかと言うと「カストラート」のほうが好きです。音楽もサウンドトラックや映画に出てきたアリアの入ったCDなどを、その後何度も聴いたり、そのアリアをオペラ全曲の中で聴きたいと思って、実行したりしたものです。ヘンデルのオペラが大好きになるというところまではいかず、アリアだけで十分というところにとどまっていますけど。

仮面の中のアリアオペラに興味を持ち始めたころ、見ました。同じ監督の作品だったんですね・・オペラ歌手がオペラ歌手の役とはいえ、主役を演じていますが、気になりませんでした。ジョゼ・ヴァン・ダム、渋くて、なかなかよかったです。
keyakiさんがTBしてくださいましたので、詳しいことはそちら↓でどうぞ!


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コメント 4

Cecilia

記事のご紹介&TBありがとうございます。
耽美的ですよね!
リュリは以前から興味がありましたが、この映画ではとてもアクが強くて、イメージが崩れました。(苦笑)
ルイ14世役の人、なかなか綺麗な人ですよね。
リュリの「町人貴族」、聴くだけでなく観てみたい作品です。(部分的に出ていましたが。)
当時のバレエにしてもやはり観てみないと・・・。
by Cecilia (2008-02-07 13:24) 

euridice

Ceciliaさん
おかげさまで、見ることができました。フランス人のバレエでのこだわりは古いというか、ルイ14世にはじまるのかも・・なんて思ったり・・
リュリは高校の音楽の時間に、指揮棒で足を突き刺してしまってそれが原因で亡くなったという話を聞いていましたが、そこまででした。ひからびた知識だけだった人物が映画によって血の通った人間になる・・まさにそういう感じでした。
by euridice (2008-02-08 08:33) 

euridice

keyakiさん、TBありがとうございます。
by euridice (2008-02-08 09:15) 

keyaki

何度かTVで放送されていましたが、なんとなく見ませんでしたが、最近やっと見ました。ルイ14世のことは、あの肖像画くらいでしか知らなかったので、へぇ〜...がいっぱいでした。
ジェラール・コルビオ監督3部作全部面白いですね。
by keyaki (2008-02-08 10:54) 

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