ペーター・ドヴォルスキー [オペラ歌手]
オペラ鑑賞は映像と録音が主で、実際の舞台鑑賞体験は乏しいです。音楽鑑賞自体、78回転のレコードから始まった世代ですし、地方育ちですから、何にせよ生体験は遠い存在でした。一番遠い記憶は小学校入学前なのは間違いないですが、場所の記憶はなし。多分何人かの童謡歌手のコンサートでした。黄色のロングドレス姿のふくよかな女性が歌っているのを見た記憶がぼんやりとあります。劇場でオペラは、市民オペラから始まりましたが、来日オペラ初体験が東京文化会館で、スロヴァキア・オペラの「トスカ」今の新国立劇場ぐらいのお値段でしたから、ミルンズ・ファンに同行ということで、前の方の席で見ました。ですから、このオペラに出かけたお目当ては、バリトンの役、スカルピアのシェリル・ミルンズでしたが、テノールの役、カヴァラドッシが、すでに映像や録音で知っていたペーター・ドヴォルスキー(テノール 1951.09.25- スロヴァキア)でした。
トスカは佐藤しのぶ。ほれぼれするカヴァラドッシではなかったのは、残念ながらというより、予想通りでしたが、銃殺場面は演出効果もあって、とても同情したものです。音楽雑誌で目にして、記憶に残っているのは、コンクールだったかオーディションだったかのとき、あえてスロヴァキア語で歌ったという逸話。民族意識のなかなか強い人のようです。ネット検索によると、5人兄弟のうち長兄以外、4人がプロの歌手というのも驚き。9歳下の弟、ミロスラフ・ドヴォルスキーは、新国立劇場に2度(マクダフ@マクベス、ドン・カルロ@ドン・カルロ)出演しています。
チャイコフスキー:エウゲニー・オネーギン 舞台収録映像
ブルーノ・バルトレッティ指揮 ピエール・ルイジ・サマリターニ演出
シカゴ・リリック・オペラ1985年
オネーギン:ヴォルフガング・ブレンデル
レンスキー:ペーター・ドヴォルスキー
タチアナ:ミレッラ・フレーニ
グレーミン公爵:ニコライ・ギャウロウ
チレア:アドリアーナ・ルクヴルール 舞台収録映像
カヴァツエーニ指揮 ミラノ・スカラ座 1989年
アドリアーナ:ミレッラ・フレーニ
マウリツィオ:ペーター・ドヴォルスキー
ブイヨン公爵夫人:フィオレンツァ・コソット
プッチーニ:蝶々夫人 舞台収録映像
マゼール指揮 浅利慶太演出
スカラ座1986年
蝶々夫人:林康子
ピンカートン:ペーター・ドヴォルスキー
シャープレス:ジョルジュ・ザンカナロ
マスネ:ウェルテル テレビ用映像
ペーター・ヴァイクル監督
ウェルテル:ぺーター・ドヴォルスキー
シャルロット:ブリギッテ・ファスベンダー
ブラチスラバ・テレビ1985年
ドヴォルザーク:ルサルカ テレビ用映像
ペーター・ヴァイクル監督1977年
歌手は声のみです。
ルサルカ:ガブリエラ・ベニャチコヴァー
王子:ぺーター・ドヴォルスキー
こんばんは。
ドヴォルスキーは、2回実演に接する機会がありました。
2公演とも大変素晴らしい舞台でした。
シノーポリの『マノン』とクライバーの『ボエーム』。両公演ともフレーニの引き立て役・・・。存在感は、ありました。
私の来日オペラ初体験は、ウィーンの『ナクソス島のアリアドネ』です。作曲家のバルツァが素晴らしかった。
by あるべりっひ (2008-02-04 23:24)
あるべりっひさん
>シノーポリの『マノン』とクライバーの『ボエーム』
どちらも凄そうな公演!
>存在感
ありますね^^++ 映像でも感じますが、目の力が強烈だと思います。
>ウィーンの『ナクソス島のアリアドネ』
これも凄そう・・
名公演にいらしてますね!!
by euridice (2008-02-05 06:56)
ドヴォルスキー、容姿も歌も決して悪くないのですが、ドミンゴやパヴァロッティの映像が一気に出てきた時期に重なってるので私にとっては蔭が薄い存在でした。
実舞台もシノーポリのマノンレスコー、クライバーのボエームという表現でカリスマ的指揮者でしたし、勿論フレーニは圧倒的存在でしたし、相手は誰だった?・・ああドヴォルスキーだったんだわっていうくらいの印象です。
フレーニとの共演が多いのに今更ですが気がついて驚いています。
今見ても聞いてもやっぱりいまひとつ「わっ ドヴォルスキー!」という個性に乏しいかなあと・・
それにしても音楽家一族なんですね!
by ななこ (2008-02-05 13:43)
>蔭が薄い
>個性に乏しい
そうなんですね・・ スター性が弱いというところでしょう・・
>フレーニとの共演が多い
確かにそうですね。キャスティングの裏側はわかりませんけど、
経費バランスとかいいのかも・・なんて^^;;
>音楽家一族
地元では超名士、有名人かつ有力者なんじゃないかと思います。
by euridice (2008-02-06 07:15)
ペーター・ドボルスキーはオペラ全曲ではまだ聴いて無いのですが、TVでソプラノのルチア・アリベルティやバリトンのレナート・ブルソンとのコンサートを放送してたのを聴きました。(^_^)
しかし、最近はあまり名前を聞かなくなってきた気がしていましたが・・・
この人も良い声していましたけどねぇ。
ミロスラフ・ドボルスキーは弟さんだったのですね?!
余談でオペラの記事のコメントにこんな事を書かせて頂くのは恐縮ですが・・・
ペーター・ドボルスキーは1951年の9月25日が誕生日でしたか?!(^o^)
この日は私が前に熱烈ファンだったアメリカの俳優も誕生日だったのです。(*^o^*)
by YUKI (2008-02-06 13:06)
YUKIさん
>最近は
テノールとしてはそろそろ第一線を退いてもおかしくない年齢ではないかと・・
1980年代が最盛期だったんでしょうね。
>ミロスラフ・ドボルスキー
なかなか区別されなかったみたいです。弟くん、ずいぶん若いときに
すでにチェコの映画版「愛の妙薬」の映像があったりしますが、兄さんと
混同されてました^^; 9歳も違うと一世代違うって感じですね。
>9月25日
ああ、スターウォーズの俳優さんですね。
by euridice (2008-02-06 18:48)
フレー二とのボエーム、私も聞きました。良かったですよ。カレーラスの代わりではありましたが、ドヴォルスキーが来てくれたのは本当に不幸中の幸いでした。
CDはそんなに多くないですが、映像は結構ありますね。エウゲニー・オネーギン、アドリアナ・ルクヴルール、蝶々夫人は私も持っています。オネーギンはLDしかないですよね。アドリアナと喋々夫人もDVDは外盤だけなので字幕が入らないのが残念です。
ルサルカとウェルテルは持っていませんが、他にスメタナの売られた花嫁は持っています。
by たか (2008-02-08 00:52)
たかさん、こんにちは。
二番手の感は否めませんが、良いテノールだと思います。
>ルサルカとウェルテルは持っていません
ルサルカはネットで見つけたものです。売られた花嫁もですが、チェコ語です。
『チェコ語の話者とスロヴァキア語の話者とが互いの言語で会話が成立する程で、大雑把に言って8割程度は同じだともいう』ということですから、母国語で歌っているわけですね。
私はウェルテルが一番好きだしいいと思います。さすがに、これはテノールが主役ですものね。
by euridice (2008-02-08 08:35)