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新国立劇場 ワーグナー「神々の黄昏」 [劇場通い]

新国立劇場「ジークフリート」再演に続いて「神々の黄昏」再演に行きました。最終日でした。
舞台写真(新国サイト)

kamit.jpgワーグナー:神々の黄昏
新国立劇場2010年3月
キース・ウォーナー演出
ダン・エッティンガー指揮
東京フィルハーモニー交響楽団

ジークフリート:クリスティアン・フランツ
ブリュンヒルデ:イレーネ・テオリン
ハーゲン:ダニエル・スメギ
グンター:アレクサンダー・マルコ=ブルメスター
グートルーネ:横山恵子
アルベリッヒ:島村武男
ヴァルトラウテ:カティア・リッティング

2004年3月の新演出後の初再演です。午後2時からの上演。

こちらの体調の問題も大きかったと思います。一幕は退屈。二幕からおもしろくなりました。ジークフリートの死の場面は、涙が出ました。

今回は、ハーゲンが目立っていました。新演出時の一見弱々しく見えるいじけた悪のハーゲンがこの演出のコンセプトだったのではないかと思いますが、今回は、だれよりもがっしりした長身の体格の視覚効果が大きかったのかもしれません。なんというか元気で積極的な悪、いかにも悪者といった雰囲気。「ハーゲンの復讐」でした。新演出時の舞台写真(新国サイト)

ギービヒ家の嫡流、グンター&グートルーネ兄妹は、新演出時の「イッテル」雰囲気がなかったので、存在感が薄まりました。これもハーゲンが突出してしまった一因でしょう。ブリュンヒルデも長丁場ゆえか、多少大味というか、時に単調に感じました。
こちら(私のHP)に新演出時のグンターの写真があります。




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ななこ

こんにちは

足の怪我の快復は順調でいらっしゃいますか?
ちょっと足首を捻挫したり膝をいためたりしただけでも、その部分を庇って動くためか全身に影響が出ていつも苦労します。
大腿部骨折の大変さは想像もできませんが、新国立までお出かけになられてあの長丁場をお過ごしになられてるのでなんとなくほっといたします。

>こちらの体調の問題
これだけの大作となるとこの影響は大きいでしょうね。

>いじけた悪のハーゲン
プレミエ時はそうだったのですか?
再演とはいっても歌手によってかなり変えられる、あるいは変わった印象を受ける部分もあるのでしょうね?
プレミエは見ていませんが、今回のハーゲンは容姿的にもそうですが声に明るい張りがあって私も「積極的な悪」を垣間見たように思いました。

>ジークフリートの死の場面
ジークフリートが次第に記憶を取り戻していくあたりからずっと涙がとまりませんでした。
フランツは本当に素晴らしいジークフリートだったと思います。




by ななこ (2010-04-01 09:22) 

euridice

ななこさん、ありがとうございます。レントゲン検査によれば、とても順調だそうです。でも、違和感はまだまだとれませんし、骨折が原因かどうか、体調がよくない感じがします。

>>いじけた悪のハーゲン
新演出の時、私が観たのは、長谷川あきらさんがハーゲンでした。いかにも日陰者のその生い立ちを感じさせられました。アルベリヒ(オスカー・ヒッレブラント)も、ハーゲンに運命的にのしかかる絶対的父という雰囲気で、今回より印象が強かったです。

再演の場合、多くの場合出演者が変わるため、そして、演出家が直接関わらない場合は特に、演出が徹底せず、求心力が弱くなって、演出意図がぼやけてしまうことがあるようです。例えばシェローはこれをオペラの欠点と言っています。自身は再演でも他人任せにはしないということです。出演者がかわって再演のほうが印象的になる場合もあるし、こちらの体調や精神状況もあるので、一概には言えないと思いますけど・・
by euridice (2010-04-01 20:04) 

yokochan

こんにちは。
同じ日でしたね、そして満席でしたね。
長丁場の観劇お疲れさまでした。

ハーゲンは存在感が充分でしたが、私には、ちょっと笑えるハーゲンでありました。なにもそこまで、という感もなきにしもあらずでしたが・・・。
初演時の長谷川さんは、日本にもこんなバスがいたのだ、という驚きでしたが、クールな悪人としてはスメギの方が強烈でした。
歌ではテオリンが圧倒的で、わたしもブラボーしちゃいました。
一本調子な部分もたしかにあるかもしれませんが、今後歌い込んで変わってくると思いました。

ジークフリート=フランツの死は、私もぐっときてしまい、涙ぼろぼろでした(笑)

by yokochan (2010-04-03 08:29) 

euridice

yokochanさん、
>今後歌い込んで変わってくる
きっとそうでしょうね。
「ジークフリート」は感動でしたし・・
視覚的にもいいので、来シーズンのイゾルデ、楽しみです。

TB、ありがとうございます。
by euridice (2010-04-04 08:52) 

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