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ルイザ・ミラー ヴェネチア2006年 [オペラ映像]

Luisa Miller (2pc)ベルナルド・ベルトルッチ監督の映画「1900年」から「インスピレーションを得た」演出だそうです。この監督の映画は映画館で見たのは「ラストエンペラー」だけですけど、他に「1900年」「暗殺のオペラ」「暗殺の森」「ルナ」を見ました。「ラストエンペラー」はとても、「暗殺のオペラ」はけっこうおもしろかったです。「1900年」はいくつかの場面は印象的でしたけど、やたらに長かった。一番強烈だったのが、ファシスト黒シャツ隊のボス極悪アッチラ。このオペラの悪代官ヴルムは、まさしくこの映画のアッチラだとすぐにわかります。それ以外は、映画との関連性はよくわかりません・・
関連記事:暗殺のオペラ、ルナ

初めて視聴した「ルイザ・ミラー」は、リヨン・オペラ 1988年、いかにもスイスの田舎という雰囲気の牧歌的な舞台でした。対して、これは目にはプロレタリアート劇で、音楽との違和感がきつい。あの衣装扮装で一本調子の大声で歌うのが、見えるものと音楽のミスマッチ度を助長。素朴な田舎娘と領主の息子の悲恋というものが全然伝わってきません。

ヴェルディ:ルイザ・ミラー
マウリッツィオ・ベニーニ指揮
アルノー・ベルナール演出
ヴェネチア、フェニーチェ歌劇場2006年

ルイザ(ミラーの娘):ダリーナ・タコーヴァ
ミラー(退役軍人):ダミアーノ・サレルノ
ロドルフォ(伯爵の息子):ジュゼッペ・サッバティーニ
ヴァルテル伯爵(領主):アレクサンデル・ヴィノグラドフ
フェデリーカ(公爵未亡人):ウルスラ・フェッリ
ヴルム(悪代官):アルチュン・コチニアン

参考:期間限定ビデオクリップ→終了
1)逆上する息子。そりゃわかりますけど、いくらなんでも、やりすぎでしょ!高齢の父親を衆人環視の舞台でふっとばすなんて・・ もう一カ所、別の場面でもここほどじゃないけどやってました・・とんだDV息子じゃないですかぁ!
2)やっと迫真。盛り上がりました。死に瀕した悲劇の恋人たち。フィナーレ間際より。


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しま

こんにちは。
ベルトルッチの『1900年』、とても好きなんです。ドナルド・サザーランドのアッチラがとても強烈でセクシーだったもので、この映画がきっかけで一時期サザーランドのファンになったくらいです。(あの眉毛とクチビルのめくれ具合が好きでしてねぇ。今でも人は違えど同じポイントに惚れてますw)

ルイザの映像を拝見しましたが、逆上する息子のシーン、確かに『1900年』の影響が感じられます。おそらく、テーマに共通性を見出したんでしょう。
それならパパ役はもっとアクの強い大柄なオッサン歌手でないと、この映像のような単なるじーちゃんイジメになっちゃうんですけどー。老け役のヴィノグラドフ、頑張ってますけど、華奢すぎますもんねぇ。

このルイザ・ミラー、とっても観たくなりました。ご紹介ありがとうございます。
by しま (2008-08-31 12:59) 

euridice

しまさん
>ベルトルッチの『1900年』
ものすごく好きなかたがいらっしゃる映画ですね^^+
「ヴェルディが死んだ」という台詞ではじまるんですよね・・たしか。

>一時期サザーランドのファン
一時期、サザーランド出演の映画を次々とビデオレンタルしたものです^^;;
アッチラが一番強烈でした。

>ルイザの映像
あの伯爵は意図的なのかどうかわかりませんが、私としては
公爵未亡人と共にとってもミスキャストだと思います。
>頑張ってます
無理してるのがみえちゃう・・

公爵未亡人は顔だけみれば、ドミニクサンダの雰囲気がちらっとあるような感じがしないでもないけど(おおまけもおおまけですけどね^^;;)こちらも悲劇が喜劇になっちゃう人選だと思います・・です!
by euridice (2008-09-01 06:55) 

keyaki

>『1900年』
この映画一時期、これでもかっていうくらいTVの深夜映画でやっていました。あんまり長いので、かならず途中で寝ちゃってました。覚えているのは、やっぱり、アッティラ、黒シャツ党でしたっけ、白い猫を投げつけて殺すところが強烈、あとは、ラストシーンだったか、年取ったデ・ニーロが線路の上を歩いてる......

ビデオクリップ拝見! 父親を投げ飛ばすとは....アクの強い乱暴者の息子と、黒シャツ党のヴルムにはさまれて、おろおろってかんじですね。
ヴィノグラドフは、エスカミーリョづいていますが、あれはもともとバリトンの役ですから、ライモンディのようにバリトンの役を歌えないこともないバスにはいいみたいですけど、ヴィノグラドフはどうなんでしょう。モスクワのレビューでも高音に難有りと書かれてましたし、故郷に錦を飾るとはいかなかったようです。ロッシーニはどうだったんでしょうね。録音とかないのかしら.....ヴェルディのバスは、やっぱり体格がりっぱでないとなにかと違和感有りですが、ロッシーニならいいかも....
by keyaki (2008-09-01 15:55) 

しま

>「ヴェルディが死んだ」という台詞ではじまるんですよね

そうです。リゴレットの扮装をした、背中にコブのある男も出てくるし。結婚式のシーンでは、アリダ・ヴァリが「恋は薔薇色の翼に乗って」を歌っていますね。

>一時期、サザーランド出演の映画を次々とビデオレンタルしたものです^^;;

アラま、私もです(笑) 男性の趣味、一致してますね~♪(←違う?)

ヴィノグラドフのヴァルテルは、この演出だと「(見た目の)イメージ違うかな?」と思ったのですが、まぁまずは観なくちゃ、ですね。私の解釈が違っているかもしれないしー。

ちなみに、彼のヴァルテルは好きなんです。ヴァルテルに限らず、あの歌唱にはなんだかんだで魅力を感じちゃうんですよ~。
by しま (2008-09-01 23:06) 

euridice

keyakiさん
>おろおろってかんじ
オペラの演出というものはなんでもありですから、それならそれで認めるべきなんでしょうけど、あの父子がそういう関係にはとうてい思えません。だったら、息子は新時代を生き、父のほうが死ぬべきなんですから・・

しまさん
>リゴレットの扮装をした、背中にコブのある男
そうそう、思い出しました。
by euridice (2008-09-02 08:12) 

ペーターのファンです。

ビデオ拝見しました。本当にふっ飛ばしてますねえ。

一瞬ですが、ワルキューレの映像でフンディングがテーブルをひっくり返す場面を思い出しました。
by ペーターのファンです。 (2008-09-02 11:42) 

euridice

>ワルキューレの映像でフンディングがテーブルをひっくり返す場面
あれは迫力でしたね。
なんといってもバスの敵役の行動ですから違和感なしですけど、
こっちはテノールがバスを・・ 息子が親を・・ですから
必然性を感じにくいところです^^;;

えりくびつかんで持ち上げちゃうんですから
なんというか・・???
by euridice (2008-09-03 21:54) 

ななこ

ルイザミラー、全く知りませんでした。
映像に接する機会がなかったせいでしょうか。
知ってるのはテノールのアリアのみ;;
マゼールのCDとメトのレヴァインのライブのエアチェック音源(シコフ、フリットリ・・・という豪華版)持ってますが、CDは封も切ってない有り様です。
ビデオクリップ見せていただきましたが、ストーリーを知らないから???
クラシカジャパンでマルセロアルバレス、チェドリンス、ヌッチで今月放送ありますね!
グッドタイミングでようやくこのオペラ初視聴できます。
映画にも興味持ちました。
ありがとうございます。

by ななこ (2008-09-04 21:27) 

euridice

ななこさん
リンクしたリヨン、スコット&ドミンゴのメトとこれで3つの映像を視聴しましたが、要するにオペラとして、いまひとつという感じです。人気オペラには鳴り得なかったのは必然かなぁ・・なんて^^;;;

>クラシカジャパンで
そうですね。ネットにあがっていたのをちらっと見ました。
あまり期待できそうにもないですけど、アルバレスですから
見たいと思ってます。それにしても、もう太り過ぎですよ〜〜
せっかくの男前と声が惜しい!!!
by euridice (2008-09-05 06:19) 

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