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バイロイト音楽祭2008年 パルジファル [オペラ]

今年から新演出だそうです。好んで聴いてきた演奏とは、音の雰囲気がかなり違う感じ。指揮のダニエレ・ガッティ(1961- イタリア、ミラノ)は、2002年に出かけたボローニャ歌劇場来日の「トスカ」の指揮者でした。
右下、ネットで見つけた舞台写真は、子供時代のパルジファルと母ヘルツライデだそうです。新演出には、普通は出てこない幼少期パルジファルと母親が登場するみたいです。

par08bay_1.jpgワーグナー:パルジファル
ダニエレ・ガッティ指揮
ステファン・ヘルハイム演出

アンフォルタス:デトレフ・ロート
グルネマンツ:カンチュル・ユン
パルジファル:クリストファー・ヴェントリス
クンドリー:藤村実穂子

パルジファルは、バーデンバーデンの映像と同じイギリス人テノール。魔性の女クンドリーは藤村実穂子。可愛らしい感じの声でした。アンフォルタスは名前に覚えが・・。以前にテレビで見た「魔笛」でパパゲーノでした。ドイツ人だったんですね・・グルネマンツは韓国人バス。いつもながら国際的です。
関連記事:
ワーグナー「パルジファル」バーデンバーデン2004年
モーツァルト「魔笛」パリ2000年
par08bay_2.jpg par08bay_3.jpg

cv.jpg言葉にするのは難しいですが、一言で言えば、全体的に陰影不足。もうちょっと荘重な雰囲気が好みです。パルジファルもなかなか美しく魅力的に聞こえる瞬間も全然ないわけではないけど、そういう部分は少ないし、続きません。昨年のパルジファルよりは若い雰囲気ではるかにましでした・・;が、特に印象的なテノールではないです。アンフォルタス、声に艶がないし、最後の歌がなんだか美しくなかったです。言わせてもらえば、皆さん、色気と気品と神秘性がないものねだりというところ。

↑クリストファー・ヴェントリス(T)イギリス、ロンドン生まれ。1988年グラインドボーンにヤナーチェク「カーチャ・カバノヴァ」でデビュー。生年は秘密らしい^^;;

3幕聖金曜日の音楽より

3幕フィナーレより

おまけ:パルジファル、バイロイト音楽祭1982年
ゲッツ・フリードリヒ新演出、ジェイムズ・レヴァイン指揮
3幕フィナーレより


パルジファル、バイロイト音楽祭1982年〜1985年に関連した記事:2007-01-22 2006-08-21 2005-07-08 

2007年バイロイト音楽祭パルジファル

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コメント 7

ななこ

ネット環境が相変わらずなので、こちらでちょっとお味見だけさせていただいています。
テノールに関しては耳触りのよい声でとにかく最後まで歌えることが今の必要条件のようですね。

もっとためを効かせて絞り込み大きく歌い上げるというようなオペラ歌手には当然の技術が皆無でなんとも歯がゆいです。

歌手の声だけで聞く私としては、デブでもブオトコでもいいから心の感じられる歌を歌える歌手を探してきて・・・といいたいです。

低音域の歌手は探せばいるでしょうに・・・
バイロイトといえども簡単に今の旬の歌手を集めることができない時代なのでしょうか?
by ななこ (2008-08-09 11:18) 

ペーターのファンです。

これがバイロイトのパルジファルかと思うと情けなくて涙が出ます。
ホフマンと比べることなど無理とわかってはいますが、あまりの落差に呆然とします。

お手ごろな声と歌唱で最後まで歌える、それだけでワーグナーテノールと呼ばれる歌手なんて。ホフマンを非難していた評論家たちは、こんな声でワーグナーを歌う歌手をどう評価するのでしょう。

とりあえず歌えるだけで、緊張感もなく声の輝きもなく、心に響くものは何一つない歌手でワーグナーを聞かなければならない時代でしょうか。

もっとオペラ歌手らしい歌手、ワーグナーを真に歌えるテノールを本気で発掘・育成してほしいものです。
by ペーターのファンです。 (2008-08-09 14:37) 

立花

去年までがひどすぎたので、
これでもまだ救いがありました。
ガッティの3幕がかなり疲れる音楽だったので、
気の毒かな、と思わなくもないのですが、情けないことには変わりないですね。

>色気と気品と神秘性がないものねだり。

もはや最初から諦めています(笑)。

by 立花 (2008-08-09 15:17) 

euridice

ななこさん、ペーターのファンです。さん、立花さん
ワーグナーの歌唱に期待するものもどうも人によってかなり違うようですが、
わくわく、ゾクゾクするような歌、物語の筋ばかりか背景や情景、複雑な心理、微妙な感情が手にとるように伝わってくる歌を求めるならば、とても満足できないですね。

ある意味、そういう渾身の歌唱で燃え尽きたホフマンの轍を踏みたくないという潜在意識がオペラ歌手の心理にあるのかもしれません。まあ、個々の歌手に関して言えば、大概はそういう能力もないというのが本当のところでしょうけど・・

ある意味というのは、ああいう難病というものの原因はいろいろあるにしても、ストレスが最大の要因のひとつであることは間違いないようですから・・
by euridice (2008-08-10 07:06) 

ペーターのファンです。

「渾身の歌唱」 本当にそのとおりでした。
ホフマンは歌も演技も全身全霊で表現していたと心から思います。

ジークムント、トリスタン、パルジファル、どれも心の動きがそのまま歌に表現されていて他の誰にもできない歌唱です。

ホフマンに魅了されてから、どんな歌手を聞いても満足できなくなってしまいました。

by ペーターのファンです。 (2008-08-10 20:29) 

euridice

ペーターのファンです。さん
そうなんですよね・・
by euridice (2008-08-11 07:23) 

サンフランシスコ人

「魔性の女クンドリーは藤村実穂子。」

サンフランシスコに未出演です。

by サンフランシスコ人 (2008-08-30 09:07) 

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