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バイロイト音楽祭2007年 ニーベルングの指環 [オペラ]

とばしていた「ラインの黄金」もざっと流して、「ニーベルングの指環」をひととおり聴きました。演出は昨年と同じだそうです。主要歌手ではヴォータンが交代しています。新国立劇場のおかけでお姿を拝見できた歌手も増えました。藤村実穂子(エボリ@ドン・カルロ、フリッカ@ワルキューレ、ワルトラウテ@神々の黄昏)、ゲアハルト・シーゲル(ミーメ@ジークフリート)に加えて、ジークムントのエンドリク・ヴォトリヒ(エリック@さまよえるオランダ人)、ジークフリートのステファン・グールド(フロレスタン@フィデリオ)。ブリュンヒルデのリンダ・ワトソンは来シーズン、ヴェーヌス@タンホイザーの予定。ハンス・ペーター・ケーニヒはバーデンバーデンの映像でみたローエングリンの国王役でした。

今年も、特に好き!という声には出会わなかったけど、けっこう楽しめました。集中して聴いたわけではなく、ほとんどながら聴きではありますけど、やっぱり魅力的な音楽だと思います。ほれぼれする声で聴けたら、そして、さらに観られたら、というのはめったにかなわぬ願いのようですけど・・・

ニーベルングの指環
クリスチャン・ティーレマン指揮、タンクレッド・ドルスト演出、バイロイト音楽祭2007年

ラインの黄金ワルキューレ
ヴォータン:アルベルト・ドーメン
ドンナー:ラルフ・ルカス
フロー:クレメンス・ビーバー
ローゲ:アーノルド・ベツイェン
ファゾルト:クワンチュル・ユン
ファーフナー:ハンス・ペーター・ケーニヒ
アルベリヒ:アンドリュー・ショア
ミーメ:ゲアハルト・シーゲル
フリッカ:ミシェル・ブリート
フライア:エディト・ハラー
エルダ:藤村実穂子
昨年の記事
フィナーレ

ジークムント:エンドリク・ヴォトリヒ
ジークリンデ:アドリアンヌ・ ピエチョンカ
フンディング:カンチュル・ユン
ヴォータン:アルベルト・ドーメン
ブリュンヒルデ:リンダ・ワトソン
フリッカ:ミシェル・ブリート
昨年の記事
1幕フィナーレ
ジークリンデはなかなかいいけど、ジークムントがねぇ・・ おじさんと姪っ子じゃないんだし。
....と文句言ってたら、以下のような事態に・・『カタリーナ・ワーグナーの夫(厳密には婚姻届けを出していない事実婚的関係)、ヴォトリヒのジークムント、酷評につき、2日目(8月5日)以降、ジークムントはロバート・ディーン・スミス(新国のジークムントの一人&アルバーロ@運命の力でした)と交代だそうです。公式発表は病気による降板』記事リンク
関連記事 おまけ:
ワルキューレ1幕フィナーレ
バイロイト音楽祭1976年

関連記事
ジークフリート神々の黄昏
ジークフリート:ステファン・グールド


音声は鍛冶の歌
これぐらい小さい画像だとけっこう精悍に見えたりして・・夜目遠目で劇場だと太陽のように美しいかも?ぐらいなのかしら
フロレスタン@フィデリオは水ぶくれのおじさんにしか見えなかったけど・・写真家の腕かも
ミーメ:ゲアハルト・シーゲル
さすらい人:アルベルト・ドーメン
アルベリヒ:アンドリュー・ショア
ファーフナー:ハンス・ペーター・ケーニヒ
エルダ:藤村実穂子
ブリュンヒルデ:リンダ・ワトソン
森の小鳥:ロビン・ヨハンセン
昨年の記事
ジークフリート:ステファン・グールド
ブリュンヒルデ:リンダ・ワトソン
ワルトラウテ:藤村実穂子
グンター:ラルフ・ルカス
ハーゲン:ハンス・ペーター・ケーニヒ
アルベリヒ:アンドリュー・ショア
グートルーネ:エディト・ハラー



音声は、上)葬送直前、下)フィナーレ
この画像、一瞬、ローエングリンの2幕後半かと思ってしまいます・・
おまけ:1976年バイロイト音楽祭
3幕フィナーレ
おまけ:1976年バイロイト音楽祭
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おまけ(2)
ロバート・ディーン・スミスのキャリアを懸けたヴェ〜〜〜〜〜〜〜ルゼ!


2度叫びますが、2度目の方です。およそ12秒。
1度目はおよそ9秒。一瞬止まって、およそ1秒後、2度目開始です。
音源は2003年バイロイト音楽祭、アダム・フィッシャー指揮

ものはついでなので、はじめから・・ もう一度。

これだけでも長〜〜いというのはわかると思いますが、比較するものをば・・ 指揮者はこういうことを許さず、楽譜通りに歌っていると音楽雑誌で読んだ記憶があります。2度でおよそ13秒。

指揮者はピエール・ブーレーズ、バイロイト音楽祭1980年映像からです。

で、今年のはどうなのよ〜〜で、計ってみました。
およそ11秒。ちょっと短めかしら・・




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コメント 16

ななこ

おまけの1976年の音声ファイル!
若々しく力強く繊細で、1980年の映像とダブり、聴きながら涙ぐんでしまいました。
感動的です。
封印してしまった日本でのコンサートのビデオすら声そのものは彼の声そのままです。(年齢的にまだ若いのですから当然ですが)
稀有なテノールですね。

1976年と1989年までのバイロイトの録音と比べて何が違うか・・・
ドイツ語のことどういったらいいか分かりませんが、体調が悪くなるに従って声を伸ばすとき「A」の音が「U」になってきてしまうのですね。
声を支えきれなくなって顎が上がるのでしょうか・・・
トレモロとかよく言われる意味はよくわかりません。
私が気になるのはそのことだけです。
どれもその役になりきっています。

来日の時ですら、ヴォトリヒなんか足下にも及ばない美声でした。
by ななこ (2007-08-03 09:59) 

keyaki

>ロバート・ディーン・スミス(新国のジークムントの一人&アルバーロ@運命の力でした)
エンドリク・ヴォトリヒも新国のオランダ人のエリックだったんですよね。新国も捨てたもんじゃないですよね。エヘン(笑

ロバート・ディーン・スミスは、あの「ヴェーーーーーーーーーーールゼ」で聴いてる私の方が、窒息しそうになったのが忘れられません。
これって、知りませんでしたが、彼のお家芸なんですね。
アダム・フィッシャーさんのファンの方のサイトによると、長すぎると注意したら、ドミンゴより短かったら僕のキャリアは終わりなんです、せめて10秒はのばさせて.......とか言っちゃって、指揮を無視して延ばしてたとかで、オケの人たちは
キョロキョロ、なんか愉快ですね。
初日じゃなくてもネット放送あるのかしら?
by keyaki (2007-08-03 14:35) 

euridice

ななこさん
>稀有なテノール
つくづくそう思います。

>来日の時ですら
89年のジークムントも・・
by euridice (2007-08-03 17:14) 

euridice

>「ヴェーーーーーーーーーーールゼ」
>ドミンゴより短かったら僕のキャリアは終わり
へぇ・・そんなこと言ってるんですか?!

いつまでのばす気だろう、ストップウォッチ持ってくればよかった、もう勝手に永遠にのばしてれば!としらけたころ、やっと止まりました。劇の進行と無関係にああいうことをするのは、好きじゃないです。たいした美声でもないのに・・なんて^^;; 彼の回は2度行ったのですけど、2度目、ストップウォッチ、忘れました。それに2度目は意外性もゼロでしたしね。トロヴァトーレのあそこで盛り上げるのとは、場合がちがうでしょ。あそこは思いっきりやってほしいです。

ロバート君、「運命の力」のアルバーロ役のほうが、格段に似合ってて、いいと思いました・・・あの時はカルロ兄がねぇ・・で残念だったけど。

>初日じゃなくてもネット放送あるのかしら?
ないと思います。
by euridice (2007-08-03 17:25) 

euridice

キャリアを懸けた「ヴェーーーーーーーーーーールゼ」
2003年バイロイト音楽祭の録音がありますので、参考のためにどうぞ!
by euridice (2007-08-03 19:14) 

keyaki

アダム・フィッシャーさんも、まったくモォ〜のやつですね。
わぁ、面白い、もしかしたらご本人は、どこかにストップウォッチを隠し持っていて、延ばしているのかも..(笑
オケの人たちが、どうしようかとキョロキョロが、想像すると笑えますね。
カップチッリなんかは、けっこう悪のりしてやってるようだけど、スミスさんは大真面目ということですよね。
前に私のブログで話題にしたのをTBしますね。
by keyaki (2007-08-03 21:17) 

euridice

そうそう、前に話題になりましたね。そのときの私のコメント、6つ比べて
>約12秒〜20秒の範囲
と言ってますが、今回の音源は入ってないので、さすが「キャリアを懸けたスミス氏」記録更新ですね。この2秒は大きいと思います、この2秒分が、のばすためにのばしてると感じさせるような気がします。そして、放っておくと歌手はのばすものなのかも・・  
by euridice (2007-08-03 22:03) 

ななこ

このロバートさんという方はひょっとしてコンサートでも歌っていませんか?
とってもなが~い「ヴェーーーーーーーーーーールゼ」聴いた記憶があるのですが。
新国立ではなくて。
by ななこ (2007-08-03 23:22) 

Sardanapalus

バイロイトは気になってもワーグナー苦手な私には、こういう記事がとても嬉しいです(^^)

それにしても、ワーグナーをしっかり歌えるテノールって、本当にいないものですね…。特にヴォトリヒは何だか年老いたバリトンのようで、交代やむなしでしょう。

>スミス
>キャリアを懸けたヴェ〜〜〜〜〜〜〜ルゼ
何も息の長さでキャリアを決めなくても…(^_^;)確かにここはドミンゴも頑張ってたような記憶がありますが、流れを止めるような長さではなかったと思います。

>グールド
>これぐらい小さい画像だとけっこう精悍に見えたりして
あはは、ほんとだ~。それにしても、2005年のタンホイザーをまざまざと思い出させる歌唱です。あの時もろれつの回らないローマ語りにガクッときたんでした。彼に比べたらギャンビルとかトレリーヴェンの方がましですねぇ。
by Sardanapalus (2007-08-03 23:36) 

euridice

ななこさん
>コンサートでも
さあ、しりませんが、コンサートなら好きなだけのばせることでしょう・・・^^;
by euridice (2007-08-04 08:28) 

euridice

Sardanapalusさん
喜んでいただけて、うれしいです。

ワーグナーは、テノールも、そして、たぶんバリトンも
人材不足状態がつづいているみたいですね。
by euridice (2007-08-04 08:36) 

蘭丸

TB送りました。よろしくお願いします。

指環は大好きなのですが実演に行くとなると財布に負担が大きいのがネックです。以前はバイロイト=最高の歌手陣と思ってましたが、バイロイトといえでも必ずしも皆が皆、気に入った歌手ではないというのが最近わかりました。
by 蘭丸 (2007-08-04 15:55) 

ひろと

はじめまして、ひろとと申します。euridiceさんの知識の豊かなこと、毎日感心して拝読しています。
ヴォトリヒがカタリーナの伴侶とははじめて知りました。昨年の「ワルキューレ」第3チクルスも2幕からスミスに代わっています。体調不良ということでしたが、どうせなら最初から歌ってアリアとウェーーールゼを聴きたいと思いました。スミスは2002年アダム・フィッシャーの時聴いて凄いと思いましたが、聴衆もアナウンスがあった途端、大喝采でした。
私もeuridiceさんには到底及びませんが感じたことを書き留めています。もしお許しいただければリンクさせていただいてもよろしいでしょうか。
by ひろと (2007-08-04 20:51) 

euridice

ひろとさん、はじめまして。
過分なご挨拶をいただき、恥ずかしいです。

>リンク
ひろとさんのブログも音楽やオペラ中心でしょうか。
もしかしたらのぞいたことあるかもしれません・・??
リンクしていただければ、行けますね^^!
by euridice (2007-08-05 07:09) 

euridice

蘭丸 さん、TBありがとうございます。

>バイロイトといえでも
まあ実際にあの劇場で鑑賞したら、ありがたくて
大概はよくなっちゃうのかもしれませんけどね・・・^^**
by euridice (2007-08-05 07:30) 

euridice

ねこばすさん、nice!ありがとうございます。アイコンが・・うちのもよく同じスタイルでのびてます。サイドバーに写真をアップしました^^!!
by euridice (2007-08-05 07:37) 

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