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R.シュトラウス「ばらの騎士」ミュンヘン1979年 [オペラ映像]

新国立劇場で「ばらの騎士」上演中。出かける前に、久しぶりに映像を見てみようかという気になりました。選択肢はいくつかあるのですが、テレビ放送ではなくて、レーザーディスクを買って見たこれにしました。今は、DVD(国内版もあり)が発売されています。

女声歌手が演じるオクタヴィアン、熟年女性に見えると興ざめだし、かといって、宝塚の男役みたいなのもあまり好みじゃないです。この映像のオクタヴィアンは、ほんとに男の子っぽい・・十代の男の子のぎこちなさ、単純さがよく表現されていると思います。歩く姿勢が悪いとか田舎っぽいといった評も目にし、それは確かにそうなんですが、いくら貴族の子弟でも、今で言えば高校生ぐらいの男の子って、そういうものじゃないかと思います。また、ちょっとした動きがちょっとクサイというか、わざとらしさがあって、見ていて恥ずかしいところもあるのですが、舞台で見れば気にならないか、かえって効果的かもしれません。多少太めの表情豊かなゾフィーもちゃんと思春期の女の子に見えて、若い二人が実に可愛いです。

R.シュトラウス:ばらの騎士
カルロス・クライバー指揮
オットー・シェンク演出
バイエルン国立歌劇場1979年

伯爵夫人:ギネス・ジョーンズ
オックス男爵:マンフレート・ユングヴィルト
オクタヴィアン:ブリギッテ・ファスベンダー
ファニナル:ベンノ・クッシェ
ゾフィー:ルチア・ポップ
歌手:フランシスコ・アライサ

このオペラを初めて知ったのは、カラヤン指揮、ザルツブルグ音楽祭1982年のテレビ放送でした。物語にというよりは多分音楽の美しさにすっかり虜になりました。結果、次々と違う映像、録音に手を出しました。このミュンヘンのが二番目。次の同じ指揮者のウィーン版と、カラヤン指揮の古いザルツブルグの映像、この四つはそれぞれ、目下見ているものが一番いいと思ったものです。

そして・・新しいクライバーのウィーンの映像以降は、すっかり満腹でこの作品からは遠ざかったままで、昨年だったかとても久しぶりにチューリヒ歌劇場2004年のをテレビで見ましたけど、音楽と舞台が全然調和していない感じで、ちょっと・・で、前述4つの映像の仲間入りはしませんでした。チューリヒの映像については、いつものようにOrfeo.blogにおもしろくてためになる記事があります。


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Orfeo

edcさん、こんにちは。
毎度丁寧なリンク、並びにTBありがとうございます。
このミュンヘンの映像はやはり興味深いですね。
そのうち、ウチでも記事を出したいと思います。

「ばらの騎士」で田舎っぽいという批判はいかにもな感じがしますね。夢をこわさないでくれ、といったところなんでしょうね。私はそんな夢はもちませんけど・・・。

全然別の話になっちゃいますが、かって、田舎の山岳地帯の村を舞台にした作品で、「田舎くさい」という批評が出たことがあって、大笑いしましたよ。日本のある音楽評論家が書いたんだけど、この音楽評論家、馬鹿くさい!、と思いました。オペラというのは、なんでもかんでも貴族風にやらねばならん、という法律があるらしい(爆)。
by Orfeo (2007-06-11 12:33) 

ななこ

4つの映像、それぞれに夢中になったこと edcさんと同じくです^^
私の場合はカラヤンの旧版が最初でしたが。
そして新版、クライバーのウィーン版の順。
そこでクライバーの実演を日本公演で見ました。
最後がこのバイエルンの映像でした。
驚きました。
あまりに情熱的で言い方を変えると生々しい。
クライバーの音楽もかなり変わりましたね。
どれもこれも良い悪いは言えません。
この4つ以外はどれもだめでしたけど。

新国立のは好評のようですね。
観に行くことができないので、こちらで感想を読ませていただくのを楽しみにしています。
いいホールで聴くこのオペラの生の響きに勝るものはないと思います。
by ななこ (2007-06-11 20:12) 

あるべりっひ

大好きなオペラです。
映像は、このクライバー&バイエルンのDVDを持っているだけです。
CD、レコードはいろいろ持っています。
全曲盤もいいのですが、組曲、ワルツ、の管弦楽のみの音源も好んで聴いています。演奏の良し悪しよりも曲自体が好きなため、ばらの騎士の音楽が鳴っているだけでとっても幸せな気分になります。

新国立、チューリッヒ、ドレスデンと今年は舞台目白押しですが、出かけられません。私もこちらでの感想を楽しみにしております。
by あるべりっひ (2007-06-11 23:18) 

euridice

Orfeo さん
>そのうち、ウチでも記事を出したい
待ってます。

ななこさん
>クライバーの実演を日本公演で
それはすばらしかったことでしょう!!
なぜかはわかりませんが、クライバーの演奏はほんとにわくわくします。
特に出だしがたまりません。

あるべりっひさん
>管弦楽のみの音源
声にはまってからは、あまり聴かなくなってしまいましたが、
いろいろありますね。

新国立劇場の公演、とっても評判がいいようで、ほんとに楽しみです。
by euridice (2007-06-13 07:50) 

サンフランシスコ人

サンフランシスコ日本町の新聞に、バイエルン国立歌劇場のケント・ナガノの記事がありました。

http://www.hokubei.com/ja/news/2008/12-29

by サンフランシスコ人 (2008-12-25 04:11) 

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