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ローエングリン ザルツブルク復活祭音楽祭1984年 [PH]

カラヤンは1976年のザルツブルク復活祭音楽祭で「ローエングリン」を取り上げています。これに関連したEMIの録音が、私が生まれて初めて耳にした「ローエングリン」でした。あっという間に引込まれて夢中になったものです。聴かない日はないというくらい、のめり込みました。美しさに唖然でした。関連記事:出会いまで〜オペラへ(2)

ところで、カラヤンは同音楽祭で、1984年に再び「ローエングリン」を取り上げました。インターネット上で、4月14日の上演は放送があり、その録音が存在するという話を目にしました。できることなら聴きたいものと思っていましたが、同好の方のお陰で、思いがけずこれが実現しました。非常に肯定的な反響を得たと伝記にありますが、正に魅力的な演奏に、またまた新たな気持ちで、わくわくしながら聴き入っています。新鮮な感動が再びというところです。

ローエングリン、国王、伝令以外の主要キャストはEMIの正規CDと同じです。CDはスタジオ録音ですが、こちらは当然ライブです。この年の音楽祭では、4月14日、23日の2回上演され、両日ともプログラムではローエングリンはホフマンとなっていたそうですが、23日には、エーベルハルト・ビュヒナー(1939年- ドイツ)が歌ったのだそうです。何かあったのでしょうか。カラヤン指揮「さまよえるオランダ人」(EMI)のリブレットには、1984年の「ローエングリン」では、ホフマンとの間にトラブルがあったと書かれていますが、どうなのでしょう。書いたのは、カラヤン指揮「ローエングリン」(EMI)のリブレットと同じ福原信夫氏です。1976年のローエングリン、ルネ・コロとカラヤンのトラブルについては、関連記事:歌手対演出家 指揮者兼演出家カラヤン、あるいは、こちら(コロの自伝)などを参照なさってください。

ホフマンの伝記(2003年)によれば、1984年の復活祭も、1976年同様、カラヤンは体調が非常に悪かったということです。

「カラヤンとの最後の仕事は、『ローエングリン』だった。カラヤンはすでに非常に体調が悪かった。途方もない苦痛を抱えていたにちがいない。催眠状態にあるような印象だったし、スポットライトのせいだったのか、それとも何か別の理由だったのか、わからなかったが、とても奇妙に見えた。いずれにせよ、奇妙な感じの暗い影に囲まれた白眼が、ほんとうに無気味に見えた。それから間もなくカラヤンは亡くなった。」ということですが、この上演はめったにないほどの「肯定的反響を得た」そうです。ホフマンのカラヤン観についてはこちら(伝記2003年刊より)へ、どうぞ。

ワーグナー:ローエングリン
カラヤン指揮・演出、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
ウィーン国立歌劇場合唱団、テルツ少年合唱団
ザルツブルク復活祭音楽祭1984年4月14日

国王:クルト・モル
エルザ:アンナ・トモワ=シントウ
ローエングリン:ペーター・ホフマン 
オルトルート:ドゥニャ・ヴェイゾヴィチ
テルラムント:ジークムント・ニムスゲルン
伝令:フランツ・グルントへーバー
貴族たち:フォルカー・ホルン、イムレ・レメニル
ジェイムズ・ジョンソン、アルフレート・ムフ


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コメント 4

オデュッセウス

カラヤン&P.ホフマンの『ローエングリン』!!これは聴いてみたいですね。商品化される可能性はないですかね?商品化されればかなり話題になりそうですね。
by オデュッセウス (2007-01-05 10:32) 

Sardanapalus

ホフマンのローエングリンの音源があるのですね!やっぱり臨場感はライブ録音が一番ですから、どこかでCDにしてもらいたいものです~。

今年もよろしくお願いします。
by Sardanapalus (2007-01-05 13:53) 

euridice

>商品化
是非、出してほしいですけど、可能性、見当つきませんね・・・

こちらにラジオ放送があったらしいものをまとめました。

http://www.geocities.jp/euridiceneedsahero/profile44.html

商品化してもらいたいものです。
by euridice (2007-01-06 09:34) 

マルケの妹

カラヤンとホフマンのローエングリン、こちらで購入できるみたいですよ。
http://www.operapassion.com/cdriwalobrfr.html
時期的にはバイロイトとメトの中間になるのですね。 映像があれば素晴らしいでしょうに・・・
by マルケの妹 (2013-07-27 02:38) 

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