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サロメ [オペラ映像]

リヒャルト・シュトラウス:サロメ

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最初に見たのは、フリードリッヒ演出の映画版ですが、これで「サロメ」というオペラがほんとに面白いと思いました。ヨカナーンが黒人だから、歌詞の内容とずれる部分があるが、その他がすばらしいので、この映像が目下一番です。登場人物全員いいのですが、特にヘロデが気にいりました。音楽と舞台上の動きが一致しているのが心地いいです。美しい旋律がはっきり聞こえてきます。
もうひとつマルフィターノがサロメのロンドンの映像も興味深いです。王家というよりは一般家庭内のトラブルっぽく矮小化されていますが、意外に納得できます。ベルリンのときより年をとったはずのマルフィターノがむしろ若く、少女っぽくみえます。振り付けのこともあるでしょうが、踊りも上手くなっているようで驚くやら感心するやらです。
この映像をはじめて見たのは輸入版ビデオでした。DVDが出ないのが残念です。

video091.jpg2)クリストフ・フォン・ドホナーニ指揮 コヴェント・ガーデン1997 リュック・ボンデ演出 LD DVD
サロメ:キャスリーン・マルフィターノ、ヨカナーン:ブリン・ターフェル、ヘロデ:ケネス・リーゲル、ヘロディアス:アニア・シリア、ナラボート:ロバート・ギャンビル
家庭劇?
マルフィターノのサロメは、ベルリン・ドイツ・オペラの映像でも見られるが、どちらも歌はもちろん、視覚的にも、演技的にも役柄にぴったりだと思う。このDVDのサロメは、王女というよりは、どこにでもいそうな十代の少女。崩壊しかかっている家庭の不良娘という雰囲気。ヘロデ夫妻の奇人変人ぶりも極まっている。こちらの方が新しいはずだが、サロメはむしろ幼く見え、有名なダンスも一段と上手くなっているマルフィターノは凄い!

video092.jpg3)ベーム指揮1976 ゲッツ・フリードリッヒ演出 映画版 LD
サロメ:テレサ・ストラータス、ヨカナーン:ベルント・ヴァイクル、ヘロデ:ハンス・バイラー、ヘロディアス:アストリッド・ヴァルナイ、小姓:ハンナ・シュヴァルツ、ナラボート:ヴィエスワフ・オフマン

はじめての「サロメ」はこれ。

video093.jpg4)エドワード・ダウンス指揮 コヴェントガーデン1992 ピーター・ホール演出 TV

サロメ:マリア・ユーイング、ヨカナーン:マイケル・デヴリン、ヘロデ:ケネス・リーゲル、ヘロディアス:ジリアン・ナイン

ヨカナーン、表面的には歌詞の通りですが、残念ながら美しさ、神々しさ、力強さは感じられず、ただただ痛々しくて、ちょっと大袈裟に言えば、正視できません。歌詞と視覚の一致は難しいものです。
※ ※ ※

録音

サロメの踊りの音楽がまず印象的でした。他にはヨカナーンやナザレ人などがキリストについて語る旋律が美しくて好きです。フィナーレのサロメの恍惚の絶叫も美の極致。カラヤン指揮の録音をよく聴きました。
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