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立派

2016.3.17水に放映された「相棒」


「テロの真似事ですか」という右京の言葉に
金井塚は「真似事じゃない、立派なテロだ!」と反論する。
(テロを正当化した?)
右京は「立派なテロなど、この世にはない!」と怒鳴りつけた。

この部分、日本語の遣い方に違和感があります。

「立派」の意味をわざと取り違えたということなんでしょうか。

どの言語でもそうですが、「ひとつの単語」に「ひとつの意味」とは限らないというか
「複数の意味」があることの方が多いのです。母語話者はそれを無意識に学んでいます。

「立派」も
「立派な人、立派な考え、立派な建物 等々」、「高い評価を示す」本来的な意味に対して
「立派な犯罪、立派な詐欺、立派な暴力 等々」は「高い評価を示していない」ことはすぐにわかると思います。これは「れっきとした、間違いない、正真正銘の」の意味です。
「立派な大人」などは文脈によって意味を判断する必要があります。

ここの「立派なテロだ」も同様に受け取るのは普通だと思うので
右京の反応にはびっくりしました。
でも、ネット検索したところでは、違和感を感じたという記事は見当たりません。
逆に「万引きは立派な犯罪」というのは変じゃないですかという質問が見つかりました。
単語の持つ複雑さを理解しない人がふえているのかもしれません。

例えば、万引きをした子供に対して
「万引きは立派な犯罪だよ」と諭す場面はおなじみでしょう。
これに対して、別人が
「立派な犯罪など、この世にはない!」などと反論したら吃驚仰天ではないですか?


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