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ワーグナー「ローエングリン」ミラノスカラ座2012年12月 [オペラ映像]

NHKBSプレミアムで放送された昨年12月ミラノ・スカラ座開幕公演。1幕を見ました。

ダニエル・バレンボイム指揮
クラウス・グート演出
ミラノ・スカラ座合唱団、管弦楽団

ローエングリン:ヨナス・カウフマン
ドイツ国王:ルネ・パーペ
エルザ:アネッテ・ダッシュ
テルラムント:トマス・トマソン
オルトルート:イヴリン・ヘリツィウス 
伝令:ジェリコ・ルチッチ

案の定、訳のわからない演出。まずエルザは明らかに精神的問題を抱えているみたい。虐待されて育った子ども?ローエングリンの外見はかつてのミュンヘンは大工のローエングリンと同じ感じ。身体的問題なのか精神的問題なのかわからないけど、異様な雰囲気。台詞と舞台の乖離は相当なもの。期待を煽る音楽の中にやっと見つけたローエングリンは舞台に転がって痙攣していた。それでもテルラムントとの決闘はとりあえずまともに剣で闘って勝利。二人とも、いきなりばたりと倒れる。気絶したわけではなさそうで、そこに歌があれば、そのまま歌う。子どものエルザと弟や白鳥?が舞台上をうろうろするけど、その存在の意味はピンと来ない。

1週間後、2幕。
このローエングリン像がますます分からなく・・・前奏中、舞台転換中などオーケストラ演奏だけのところに裸足でふらふらと登場、怪しげな行動を見せてくれる。歌うところだけはとりあえず通常のローエングリンに近づく。この違和感、全然落ち着けない。例えば、テルラムントが「あそこに輝かしく立っている男・・」と告発する間は、ピアノの陰に隠れてイジイジ・・で、歌う段になるといきなり立派になるのだが、その声に聞き惚れるというものではないし、やれやれでした。エルザは時々腕をかきむしる以外は、そこそこ普通で、理解の範疇。あれやこれやで気持ちが悪くなったので、3幕はまた今度。

さらに1週間後:3幕
とりあえずあのローエングリンの音楽と台詞が耳からはきこえ、何か違うストーリーが展開しているという落ち着かない感覚。「演出」の奇妙さに対する新奇さはもうないので、つまらなかっただけ。

それにしても、ある物語を想定してつくられたはずの音楽と台詞(歌詞)に、ほとんど完全に別みたいな物語をつけるのは、相当いかれた神経だと思うけど、それこそがオペラだ!みたいな感覚? 観客もそれを理解してこそエライみたいな・・??




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