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アティッラ・B・キッシュ [オペラ歌手]

  

アティッラ・B・キッシュ(テノール、1963- ルーマニア)は、新国立劇場「カヴァレリア・ルスティカーナ」2004年9月、新演出初演のトゥリドゥがお初でした。第一声はなんだか別の歌に聞こえてしまいましたし、あんまり若者という感じもしなくて、どうということないわ・・ とにかく声は大きいので、オペラ歌手としての第一関門はパスというところ。そして、ついこの間、「倉庫の娘」もとい「西部の娘」タイトルロール、ミニーが究極の恋に落ちるディック・ジョンソン役で再び新国立劇場の舞台に登場。このオペラ、「カヴァレリア」に比べれば、聞いている量が格段に少ないせいもあると思いますが、トゥリドゥより印象がよかったです。

このテノール氏をすぐに名前まで覚えてしまったのは、なんと言っても、まさにその「名前」あのヨーロッパを恐怖に陥れた名高いアッティラ大王と同名ですから。この名前、ハンガリー辺りでは少なくなさそうで、綴りはどうもAttila と Atilla 両方あって、このテノール氏の場合もどっちともつかない感じですね。新国立劇場のホームページでおそまきながら確認したところ、アティッラと表記していますので、綴りはAtilla で、こちらが正しいのかもしれません。でも、検索でヒットするのはAttilaが圧倒的勝利^^! それに、キッシュとなっていますが、綴りは英語で読めばまさに「キス」ですから、姓名とも、一発で覚えない人のほうが少数派じゃないでしょうか。ルーマニア生まれだそうですが、もしかしたらハンガリー系かもしれません。

さて、オペラシェアでアティッラ氏の名前を見つけました。2004年、ハンガリーはブダペストでの「ローエングリン」 作曲者ワーグナーの曾孫カタリーナ・ワーグナー演出。共産政権下の全体主義的状況という設定の雰囲気。そこからの解放者ローエングリンというところなのでしょうか。

エヴァ・マルトンがオルトルート役。マルトンはいつごろからか、エルザからオルトルートに移行したようで、コンヴィチュニー演出の教室のローエングリンでも、まさにいじめっこオルトルートが、はまり役という感じでした。

こういう設定変更の、ある意味ふざけた「ローエングリン」とりあえずおもしろかったりしますが、一過性のおもしろさでしょう。それに、少なくともこの映像、音楽はかなり雑な印象です。がさつな雰囲気の舞台ですから、当然と言えば当然かも・・・ 教室のローエングリンも、これも、オペラの演出の難しさというか奇妙さを感じます。

この映像は以前にもYouTubeで見たことがあるのですが、ローエングリンがあのアティッラ氏だとは全然気がつきませんでした。かなり化粧が濃いし、新国の舞台で見たのとはずいぶん印象が違います。

この映像で興味深かったのは、ハンガリーは日本同様、姓名の順に名前を表記すると聞いていましたが、画面に出る名前が、その通り、Marton Eva とか、Kiss Atilla B. となっています。演出のカタリーナ・ワーグナーは名前→姓の順でしたけど・・・

ネット検索したところ、アティッラ氏、ハンガリーなどで、相当活躍なさっているようです。エヴァ・マルトンとの共演も目立ちます。知らないオペラですが、ハンガリーの作曲家エルケル・フェレンツ(1810-1893)による歴史悲劇オペラ「バーンク・バーン」の映画化のタイトル・ロール。エヴァ・マルトン、アンドレア・ロストとの共演です。こちらは重厚なコスチューム物。DVDになっているようですが、ハンガリーでしか手に入らないみたいです。


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コメント 4

keyaki

わっ、ドクダミだわ。ドクダミって、雑草のようにどこでも自生している強健な植物っていうイメージですけど、こうして写真にとるとなかなか清楚で美しいですね。
数年前に、このドクダミが花粉症対策に有効だとか言われましたので、そのへんに生えているのを引っこ抜いて、庭に植えましたが、環境が合わなかったのでしょうね、ぜんぜんダメでした。

アッティラ・キスじゃなくてアティッラ・キッシュなんですか。なんとなく2回も実演に接してますが、まったくわかりませんね。つまり、あまり特徴がないということなのかしら?
しかし、ローエングリンとは、金髪のかつらをつけるとローエングリンということですか。最後に半ハゲのおじさんに金髪のかつらをつけてましたね。本当はエルザの弟なんですよね。変な演出ですけど、面白そうですね。
by keyaki (2007-05-22 17:25) 

euridice

深い緑の中の白い花が意外に美しいですね。毎日眺めてますが、やっとつぼみがついたところです。待ちきれなくて、写真は去年の花です。

>庭に植えました
私もプランターに植えてみましたが、少なくともただ単に移植したのでは、だめですね。野草には野草の意地があるというところでしょうか。タンポポもだめです。

>アッティラ・キスじゃなくてアティッラ・キッシュ
実際の発音はどうなのでしょうか?? まあ、それなりの歌手さんというところなんでしょうねぇ・・・

>変な演出ですけど、面白そう
おもしろいことはおもしろいですね。オペラ演出はこういう方向に行くしかないのかしらねぇ・・・ 演じる人の存在感と芸では見せられないってことじゃないかと思います。「演出」で奇をてらうしかない・・・(奇をてらってるわけじゃないって言うんでしょうけどね)こういうのに飽きたころ、突出した歌手が出現したらまた風向きが変わるのかもしれません。
by euridice (2007-05-22 19:16) 

ドクダミ、改めて見ると綺麗です~。思わず和みました。
どこにでも生えてる気がしますが、植えようとすると駄目なんですね。
種のほうがいいんでしょうかねぇ?
(ドクダミの...種...?)

キッシュさんの写真、左から右に髪の色が抜けていくのが面白かったです。
目とおでこに特徴があるかも?ですが、衣装とメイクで随分化ける人ですね…!
by (2007-05-23 21:27) 

euridice

>思わず和みました。
そうなんです。いい雰囲気ですね。

>ドクダミの...種
見たことがないですが・・宿根草だと思いますけど、
当然種もできるんでしょうねぇ・・

>衣装とメイクで随分化ける
そう、化けるのはいいんですけど、
強烈な個性というかオーラがないところが弱さなんでしょう。
by euridice (2007-05-24 06:48) 

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