プッチーニ「西部の娘」メトロポリタン・オペラ [オペラ映像]
ずっと以前に最初に見た「西部の娘」です。久しぶりに再視聴。やはり劇としてはおもしろいですが、音楽はあまり印象に残りません。ミニーはいかにもという感じで、これ以外の役は考えられないと思ってしまうほど。保安官ランスもはまってます。この二人に比べるとジョンソン氏はちょっと類型的かも。スカラ座のほうが自然な感じ。脇役の皆さん、はやり良いですね。見事な役者ぶりです。お芝居できないではなりたたない作品でしょう。アメリカの劇場だけあって、隅から隅まで映画などでおなじみの西部の雰囲気です。
ミニーがライフルとピストルを持ちかえ、使い分けるのは視覚的に非常に効果的だと思います。でも、ちょうどまたアメリカの大学で銃の乱射事件が起きたばかりなので、複雑な気分になりました。要するに、銃で身を守り、銃で欲しいものを手に入れるんですから・・・舞台上の人々がほぼ全員ライフルや拳銃携帯を見ながら、学生全員に銃の携帯を許可していればあの規模の惨事は防げたなんて意見があったのが頭をよぎりました。銃をどう使うかは人間が決めることだ・・も確かに正論なんでしょうけどねぇ・・・
余談ですが、このミニー、雰囲気的に周防正行監督のShall We Dance?でとても印象的だった渡辺えり子に似てませんか。彼女がお芝居でこの役やったら、きっと同じような雰囲気を醸すと思います。
プッチーニ：西部の娘
メトロポリタン歌劇場1992年
レナード・スラットキン指揮
ジャンカルロ・デル・モナコ演出
ミニー（酒場ポルカの女主人）：バーバラ・ダニエルズ
ディック・ジョンソン（盗賊団首領ラメレス）：プラシド・ドミンゴ
ジャック・ランス（保安官）：シェリル・ミルンズ
ニック（酒場ポルカの給仕人）：アンソニー・ラシューラ
アシュビー（ウェルズ・ファルゴ運送会社の支配人）：ジュリアン・ロビンズ
この映像は、ミルンズが出ているというので、ライモンディと関係ないのに大枚はたいて買いました。LDで、1万円以上しましたから。
私も新国に「西部の娘」を見に行きますので、再度みましたが、ほんとうに細部にわたって、きっちり演出されていて、なんの予備知識なしに見ても、ちゃんと理解できて、楽しめますね。いろんな演出があってもいいというのならともかく、最近は、今更、西部劇云々....といって、こういう演出をバカにする傾向があるのが不思議です。
コヴェントガーデン、スカラ、メト、全部再度見ちゃいましたので、「倉庫のミニーさん」は、ちょっとちょっとですね。
>渡辺えり子
ポッチャリ感と、雰囲気が似てますね。
渡辺えり子が、まだそれほど知られていないころに、三文オペラで、ピーチャム夫人だったかな、小さな300人規模の円形劇場で見ましたが、存在感抜群でしたね。
by keyaki (2007-04-21 13:58)
今日新国で見てきました．
思った以上に面白い作品でした．
珍しく東フィルが「吼えてました」
by Esclarmonde (2007-04-21 20:38)
keyakiさん
>倉庫のミニーさん
けっこう評判がいいようですね。
Esclarmondeさん
＞東フィルが「吼えてました」
リハーサルのときもとても元気で、リズムが際立ってました。
by euridice (2007-04-21 22:03)