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グルック「オルフェオとエウリディーチェ」コヴェントガーデン1991年 [オペラ映像]

グルック:オルフェオとエウリディーチェ
ハルトムート・ヘンヒェン指揮
ハリー・クプファー演出
コヴェント・ガーデン1991年

オルフェオ:ヨッヘン・コワルスキ(コヴァルスキ)
エウリディーチェ:ジリアン・ウェブスター
アモーレ :ジェレミー・バッド(ボーイソプラノ)
Orfeo Ed Euridiceこの映像で、はじめてカウンター・テノールの声を意識的に聴きました。それまでにもCDで耳にしたことがあったかもしれませんが、姿が見えないこともあって意識しませんでした。カウンター・テノールへの好奇心からLDを購入したわけです。

第一声、期待通りびっくりさせられましたが、嫌悪感はなく魅力的に感じました。物語は神話の世界ではなく、現代の置き換えられています。エウリディーチェは交通事故で死にます。この時代変更は違和感なく、納得できます。常時小さな男の子がオルフェオの付き添っているのが、可愛いです。コワルスキのオルフェオは、なかなかカッコいい現代青年です。
第一声...  懐かしいメロディー...
  
Orfeo Ed Euridice初めてのこのオペラはこれでした。女声歌手がオルフェオを演じていて、声も姿も違和感のほうが強かったものです。歌として聴く分には女声でも問題ないですけど、劇としては辛いものがありました。

グルック:オルフェオとエウリディーチェ
ライモンド・レッパード指揮
ピーター・ホール演出
グラインドボーン音楽祭 1982年

オルフェオ:ジャネット・ベーカー
エウリディーチェ:エリーザベト・シュパイザー
アモーレ :エリザベス・ゲイル

昔学校で習ったか、聴いた~清くやさし野辺の花よ、揺れて咲くはコスモス~というのはこれだったとは知りませんでした。音楽は美しくて魅力的です。男声アルトというのをはじめてききましたが、変という感じはなかったです。女声より力強くて、男の役にはいいと思います。こういう声が男らしいとは思えませんけど。様々な版があるようですし、オルフェオも女声、男声といろいろですが、主流は女声のようです。 例えば、ヴィスコンティ監督の映画「イノセント」の中では、貴族たちの集まる場で、女性歌手が「エウリディーチェを失って」を歌っていますが、とても魅力的です。こういう場合のように、歌としては女声もいいですが、劇となるとやはり男性に歌ってもらいたいです。オルフェオが女声の場合、特に録音だけだと訳がわからなくなります。

その他の映像
1)マックス・ポマー指揮 ゲオルグ・ミールケ演出 ライプツィヒ交響楽団  オペラ映画1987 ドイツ語 LD
オルフェオ:ジョン・ディッキー、エウリディーチェ:パトリシア・ワイズ

2)ジョン・エリオット・ガーディナー指揮 ロバート・ウィルソン演出 レボレシュネル・エ・ロマンティク、モンテヴェルディ合唱団 パリ・シャトレ座1999  TV
オルフェオ:マグダレーナ・コジュナー、エウリディーチェ:マドレーヌ・ベンダー、アモーレ:パトリシア・プティボン
ベルリーズ版、フランス語、 抽象的な舞台と、様式的な所作。愛の神が一番魅力的! と、思ったら、この人って、マーサ・ケラー演出「カルメル会修道女の対話」の主人公のお友達の非常に魅力的なシスターだった人でした。

録音
長い間捜していたペーター・ホフマンの録音を手に入れることができてからは、それが愛聴盤ですが、いろいろな版があるというので、バリトンのオルフェオも聴いてみました。


cd602.jpg1)カール・リヒター指揮 ミュンヘン バッハ オーケストラ&合唱団 DG 
オルフェオ:ディートリッヒ・フィッシャーディスカウ、エウリディーチェ:グンドラ・ヤノヴィッツ、アモーレ:エッダ・モーザー


cd601.jpg2)Heinz Panzer 指揮 Philharmonisches Orchester Koeln,Chor des Dortmunder Musikvereins 1983 Metronom LP
オルフェオ:ペーター・ホフマン、エウリディーチェ:ジュリア・コンウェル、アモーレ:アラン・ベルギウス
アモーレ:アラン・ベルギウスはボーイ・ソプラノ。こんな記事を見つけました。


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コメント 7

Sardanapalus

このコワルスキーは、オルフェオ役はまってますね♪私も、この映像が一番好きです。やっぱり「オルフェオ」は男がいいなぁ(^^)
by Sardanapalus (2006-04-28 21:05) 

euridice

同感です^^!
by euridice (2006-04-29 12:50) 

あやかしのとら

カウンター・テナーというと布良さんを思い出します。
女性の起用って面白いですね。
仰せの通り音として聞いている分には問題なしですが映像的に辛い物では在りますね。
実はニーベルングの指環でローゲを女性が演じても面白いかと思ってましたです。
もとは北欧神話では度々女性に変化しては何かとターニングポイントに絡んでくるロキですから。映像的にロキを麗人っぽく描いた事在ります。
そういえばバイエルン国立歌劇場の『Ring』でGabriele Schnautが思いっきり麗人ででてましたです。
http://www.bayerische.staatsoper.de/c.php/popups/mediapopup.php?media=200305/media3eb914e337e15.jpg&l=
もし是で観れなかったら直リン画像↓
http://www.bayerische.staatsoper.de/upload/media/200305/media3eb914e337e15.jpg
by あやかしのとら (2006-04-29 17:36) 

euridice

>女性の起用
テレビで見たパリのフランス語版も女オルフェオでした・・・^^;

>麗人
ブリュンヒルデなんでしょうか?!
先日の惨トゥッツァ(おばかことえりの変換がいかにもぴったり)は酷かったわ。
by euridice (2006-04-29 23:18) 

YUKI

TB有難うございます。m(__)m

コワルスキーのカウンター・テノールは素晴らしいですね!
何となく澄み切った雰囲気の美しい声が印象深いです。

全曲では鑑賞していませんが「オルフェオとエウリディーチェ」のオルフェオってメゾ・ソプラノが歌っている事が多いかもしれませんね?!(^^;)

確か、メゾ・ソプラノのアリア集にこのオペラの「エウリディーチェを失い」と言うタイトルのアリアが入っていたと思います。
それで学生の頃はメゾの人がこのアリアを歌っていましたからねぇ。

やはり男性の役は男性が演じるのが自然と馴染めますよね?!(^_^)
by YUKI (2008-03-18 17:00) 

euridice

YUKIさん
TB記事、見てくださって、ありがとうございます。

>男性の役は男性が演じるのが自然と馴染めます
そうですね。
アリアだけ歌うのなら、どちらでも美しいと思いますけど、
オペラとしてはやはりわかりにくくなりますね。


by euridice (2008-03-19 07:23) 

サンフランシスコ人

サンフランシスコ歌劇団のCDがありますけど、スタジオ録音だったと思います。


by サンフランシスコ人 (2008-03-19 11:05) 

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