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最後のポップス・アルバム [ムービー付き音声ファイル]

このころは、隔年に新アルバムが発売されていました。難病だなんて思いもせず、そのうちオペラにも戻ってくれるかな・・なんて、淡い期待を抱いていたものです・・ 投薬しながらの活動だったんですね・・ 確実に進行する難病を抱えて・・ 

ペーター・ホフマンは、あの大変だったカントリー・ツアー(1995年)、そして、その後のパーキンソン病の診断後も、可能な限り、普通の生活を続けようとします。病気のことを知っていたのは一部の消息通だけで、世間に発表するつもりはありませんでした。芸術活動も、できる範囲で、やめずに続けるつもりでした。

そして、1996年には、新しいCDを録音しました。『ロック・クラシック、ラブ・ソング』で、『この素晴らしき世界』や『オンリー・ユー』から、『プリティ・ウーマン』や『ブルー・アイズ』までのすばらしく美しい歌が入っています。制作は、映画音楽作曲家のハロルド・フォルトマイヤーで、彼のスタジオで録音されました。

収録曲
IN THE GHETTO
BLUE EYES
IF YOU COULD READ MY MIND
ONLY YOU
SUNDOWN♪♫
YOUNG AND BEAUTIFUL
SOMETHING
CLOSE TO YOU
OH PRETTY WOMAN♪♫
LONGER
DEEP RIVER WOMAN
TAKE MY BREATH AWAY♪♫
WHATA WONDERFUL WORLD

1998年に、『ラブ・ソング』に続いて同じハロルド・フォルトマイヤー制作による『ロック・クラシック、ユア・ソング』を録音。これにはエルトン・ジョンからビートルズまでの古典的なポピュラー・ソングが含まれています。

収録曲
YOUR SONGS♪♫
YOU DON'T BRUING ME FLOWERS
NIGHTSHIFT♪♫
CAN YOU FEEL THE LOVE TONIGHT
DESPERADO
RIGHT HERE WATING
LOVE KILLS♪♫
ONE MOMENT IN TIME
THREE TIMES A LADY
I CAN SEE CLEARY NOW♪♫
SHE'S ALWAYS A WAMAN
THE FOOL ON THE HILL
SEND IN THE CLOWNS
HELLO GOODBYE
LADY MADONNA ♪♫

**********************************************************************
1995年のカントリー・ツアーで、歌手の異常は、誰の目にも明白になったようです。そして、マスコミは「またしても話題を手にし」、歌手の異常が、麻薬やアルコールによるものではないと判明した後も、「悪意に満ちた言葉が滝のように浴びせられた」そうです。

そして、健康状態に対する憶測が鎮静化しないため、1999年8月パーキンソン病にかかっていることを、大手の大衆紙に公表します。
 「そのあと、とても気持ちが楽になった。どこでもいかに徹底的に観察されているかということにずっと以前から気がついていた。こういうことに対しては、時がたつうちに非常に鋭敏な勘が養われるものだ。

本音を言えば、自分の病気について話したくなかった。同情されたりするのが嫌だったからだ。とにかく徐々に世間から身を引いていきたかった。幸運なことに多くの人々がこうした『撤退』をよしとして受け入れている。

ところで、病気の公表に対する反応は、すごくよくて、相当沢山の好意的な手紙を受け取った。私のことを今こそもっとよく理解できるだろうし、あらゆる催しへの出演が喜びだったと書いてくれたファンの手紙もあれば、同じようにパーキンソン病にかかった人からの連帯を表明する手紙もあった。大勢の人にとって私はいわば見本的役割を果していたのだ。ということは 私の心配は全く根拠がなかったわけだ。

 今日パーキンソン病の原因はまだわかっていない。私の主治医は、遺伝ということはほとんどありえないと考えている。頭をひどく打ったことが原因ではないかとの推測も可能かもしれない。

原因だったかもしれない時は過ぎ去っている。発病する前、どのぐらい長い間、この病気を抱えてやってきたのか、だれにもわからないのだから。子どものとき一度相当ひどく転落したことがあるから、ひょっとしたらこれが原因かもしれない。それとも、あのオートバイ事故も原因の可能性がある。あらゆる可能性があるが、確かなことはわからない。例えば、ボクサーのモハメド・アリのような人がこの病気にかかっているのだから、頭を強打したことが原因である可能性も、当然あると言えるだろう。」(ペーター・ホフマン)

1999年8月にパーキンソン病であることを公表したあとは、この病気のことを、世の中に知らせることも、ペーター・ホフマンの仕事になりました。そして、ペーター・ホフマン・パーキンソン研究プロジェクトの設立によって、パーキンソン病研究を積極的に援助しています。そのために、2001年にはホームページを開設しました。ホームページ、2009年夏、リンク切れになりました。マネージャーだった弟氏によれば、サーバの問題なのでそのうち復旧するとのことですが・・・

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P.ホフマンの近況
交通事故


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コメント 5

YUKI

ホフマンのパーキンソン病での引退に関して悪意に満ちた言い方をするのは酷い話ですよねぇ。
しかもマスコミが。。。
麻薬やアルコールでない事がハッキリと証明されているのにその様な悪口を書くマスコミは酷いです。(-_-")
多分、オペラだけではなくロックにミュージカル、ポップスにカントリーまであらゆるジャンルをこなす多才ぶりに対するネタミとしか感じられないです。(-_-;)
by YUKI (2005-09-14 08:47) 

TARO

「イン・ザ・ゲットー」を歌ってるとは!この曲好きです。

ディラン以後のフォークの曲の数々やサイモンとガーファンクル、ダイアナ・ロスとシュープリームスの「ラヴ・チャイルド」「スラムの小鳩」など、60年代後半以降、社会問題を扱った曲が全盛の時代になって、それまではラヴ・ソングだけを歌っていたプレスリーがついに取り組んだ社会派のナンバーという感じでしたね。

ルイ・アームストロングの曲は日本では一般的には「この素晴らしき世界」というタイトルで紹介されています。
by TARO (2005-09-14 13:51) 

euridice

YUKIさん
>ネタミ
人間のこの感情、非常に強いと思います・・・

TAROさん
>この曲好きです。
私もですので、うれしいです。

>「この素晴らしき世界」
そういえばそうでした。ありがとうございます!!
by euridice (2005-09-15 07:48) 

ななこ

こんにちは

桜満開ですね!
公園は同時にいろいろな種類の桜が咲いていいですね!

プリティウーマン うろ覚えなのですけどギアさんもジュリアロバーツも素敵でした。
ホフマンの声も中低音の魅力全開ですね^^
ワーグナーの諸役を歌って頃の艶、張りとは別の味わいがあって、天性のミュージシャンですね。
聞いてると家の雑事を放り投げて外を闊歩したくなります。

トップの「桜にメジロ」も絵になっています^^
メジロの蜜を吸う姿はかわいいですね。
いよいよもってヒヨドリ憎し・・・です。
by ななこ (2010-04-09 10:10) 

euridice

ななこさん、こんにちは

今年は開花期間が長く、花も奇麗ですね。
3月から寒いからでしょう。

>プリティウーマン
この曲、この間からTVのコマーシャルで流れていますね。

>天性の
オペラ歌手というかクラシック歌手には、違うタイプが少なくないというより、多いような気がします。

>メジロの蜜を吸う姿はかわいい
ほんとに。
ヒヨドリは蜜を吸うこともあるみたいです。
メジロもそうですが、くちばしが花粉で真っ黄色になってます。
花まるごと口に放り込むのは下品でよくないですね。
これは個体差なのか、花によるのか、わかりませんけど・・

先日、スズメをじっくり観察できました。
花を茎のところから摘んで、しばらくくわえた後
ポロンと落としてしまいます。
食べているのではなさそう。下側から蜜を吸っているのでしょうか。
こうすれば、くちばしが黄色くなることはないですね。

by euridice (2010-04-12 07:38) 

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