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トゥーランドット [オペラ映像]

このオペラ、はじめて視聴したのは、メトロポリタン歌劇場のLDですが、まだ、これが一番気に入ってます。トゥーランドット姫の自己宣言?!と謎かけ、そして敗北。ここが最高です。エヴァ・マルトンの皇女様、冷たい気品と美しさ、カラフ王子が我を忘れて、心を奪われるのも納得できます。エヴァ・マルトンの音楽とぴったりあった動きが心地よいです。マルトンはハンガリーのバレーボール、ナショナルチームのメンバーだったそうで、さすがの運動神経です。少なくとも私が見たなかでは、歌も容姿も一番それらしいトゥーランドットだと思います。

プッチーニ トゥーランドット

ジェームズ・レヴァイン指揮

フランコ・ゼッフィレッリ演出

メトロポリタン歌劇場1988年


トゥーランドット:エヴァ・マルトン

カラフ:プラシド・ドミンゴ

リュー:レオーナ・ミッチェル

カラフの父:ポール・プリシュカ



月並みな言葉で形容すれば、豪華絢爛絵巻ですが、それがこのオペラの世界に合っています。 色彩は抑え目で上品。実際に舞台を見た人の話では、はるかに金ぴかだったとか。 トゥーランドット姫が、妖怪ではなく、ちゃんとほこり高き皇女に見えます。 殊に2幕のなぞなぞの場はすばらしいです。マルトンは指先の動きまでもが、音楽に完璧にシンクロして、快感。リューも実に愛らしく一途さが真に迫っています。カラフも、まだまだ若いドミンゴで、漂泊の王子として視覚的にも、充分納得できます。
 

同じ演出(1997)で、イーグレン、パヴァロッティで見たという知人がいます。舞台は映像よりはるかにキンキラキンの豪華絢爛。王子はほとんど動くことができず、ドラも別人が叩いたとか。姫は常にどこかにもたれている王子に比べれば、よく動けていたそうです。

ほかの映像
video182.jpg1)ワレリー・ゲルギエフ指揮、デイヴィッド・バアウントニー演出 ウィーン国立歌劇場2002 (ベリオ補作版) DVD
トゥーランドット:ガブリエレ・シュナウト、リュー:クリスティーナ・ガイヤルド・ドマス、カラフ:ヨハン・ボータ、ティムール:パータ・ブルチュラーゼ
かなり奇妙な演出です。それにしても、カラフは視覚的に納得できませんでした。普通のと違う版だそうで、プッチーニが途中で亡くなった、その後の音楽はずいぶんと雰囲気が違います。

video183.jpg2)ジョルジュ・プレートル指揮 浅利慶太演出 スカラ座2001  TV
トゥーランドット:アレッサンドラ・マーク、リュー:クリスティーナ・ガイヤルド・ドマス、カラフ:ニコラ・マルティヌッチ、ティムール:アンドレア・パピ
どこか南の島が舞台のようです。トゥーランドット姫は肥満度が高すぎると思います。

3)ヴェローナ TV LD
トゥーランドット:デミトローヴァ、カラフ:マルティヌッチ、リュー:ガズディア、チムール:ヴィンコ

video189.jpg4)ドナルド・ルニクルズ指揮 デヴィッド・ホックニー演出 サンフランシスコ歌劇場 1994年 TV DVD(外国版)
トゥーランドット:エヴァ・マルトン、カラフ:Michael Sylvester

video181.jpg5)メータ指揮 チャン・イーモウ演出 フィレンツェ五月祭北京公演  DVD
トゥーランドット:ジョヴァンナ・カゾッラ、リュー:バルバラ・フリットーリ、カラフ:セルゲイ・ラーリン
4組のソリストで上演されたそうです。メイキングDVDで、他の3組も少し見られます。

録音
1)マゼール指揮 ウイーン国立歌劇場ライブ 1983 SONY
トゥーランドット:エヴァ・マルトン、カラフ:ホセ・カレーラス、リュー:カーチャ・リッチャレッリ、チムール:ジョン・ポール・ボガート、ピン:ロバート・カーンズ、ポン:ハインツ・ツエドニク、パン:ヘルムート・ヴィルトハーバー、大官:クルト・リドル、皇帝:ヴァルデマール・クメント
エヴァ・マルトンは美しい声でうまく歌うだけでなくて、歌がドラマになっていると思います。演技力のある人です。トウーランドットという架空の人物がいきいきと感じられるような気がします。

2)フランチェスコ・モリナーリ・プラデルリ指揮 ローマ国立歌劇場 1965 EMI
トゥーランドット:ビルギット・ニルソン、カラフ:フランコ・コレッリ、リュー:レナータ・スコット、チムール:ジャイオッティ、ピン:グイド・マッツイーニ、ポン:ピエロ・デ・パルマ、パン:フランコ・リッチャルディ、大官:ジュゼッペ・モレーシ

3)セラフィン指揮 1957 EMI
トゥーランドット:マリア・カラス、カラフ:フェルナンディ、リュー:シュヴァルツコップ
テノールは魅力がないですが、フェルナンディという人はイタリア人で、1928生まれ。

4)カラヤン指揮 ウィーン国立歌劇場 1982 DG
トゥーランドット:カーチャ・リッチャレッリ、カラフ:プラシド・ドミンゴ、リュー:バーバラ・ヘンドリックス、チムール:ルッジェーロ・ライモンディ、ピン:ゴットフリード・ホルニク、ポン:ハインツ・ツェドニク、パン:フランシスコ・アライサ、大官:ジークムント・ニムスゲルン


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コメント 3

ふくろう

イーグレンとパヴァロッティ・・・・(^^;;;
声を聴くだけで良いです、ハイ。

このMETのは絢爛豪華で良いですね!
買って損のなかったDVDでした。
by ふくろう (2005-03-13 02:09) 

TARO

たしかに。2幕のエヴァ・マルトンは音楽とぴったりあってますね。
ドミンゴもくるっと回っちゃったりするとこなんか、なかなか格好良くてgoodです。

レオーナ・ミッチェルもヴィジュアル的には申し分ないですが、これは裏キャストだったアプリーレ・ミッロでも聞いてみたかったような。音声だけで結構ですが(失礼!)。
by TARO (2005-03-13 02:22) 

フンメル

初めまして。私が最近接したトゥーランドットはぶっ飛んだ演出でした。TBさせていただきました。
by フンメル (2005-03-18 09:45) 

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