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ドヴォルザーク「ルサルカ」ミュンヘン2010年 [オペラ映像]

Rusalka [DVD]2年ほど前に、ネットで音だけを聴いたものです。賛否両論、大いに話題になった演出ということで、久しぶりに好奇心を刺激されてDVDを見てみました。ヨーロッパ語だけでなく、中国語字幕も韓国語字幕もあるのに、日本語字幕がないのがやっぱり残念です。国内版を出すためなのかどうか知りませんが、納得できません。

ドヴォルザーク:ルサルカ
Tomás Hanus指揮
マルティン・クシェイ演出
バイエルン国立歌劇場2010.10.23

ルサルカ(S):Kristine Opolaisクリスティーネ・オポライス(ラトヴィア)
王子(T):Klaus Florian Vogt クラウス・フローリアン・フォークト(ドイツ)
水の精の老人(B):Günther Groissböckギュンター・グロイスベック(オーストリア)
魔女イェジババ(A): Janina Baechleヤニナ・ベヒレ(ドイツ)
外国の王女(Ms):Nadia Krastevaナディア・クラスティーヴァ(ブルガリア)
狩人(T):John Chest ジョン・チェスト
森林監視人:Ulrich Reß ウルリヒ・レス
料理人の少年(この演出では少女)(S):Tara Erraughtタラ・エロウト(アイルランド)

関連記事:ルサルカ ミュンヘン2010年 音のみの鑑賞パスティーユ2002年の映像
HMV

2008年ごろ発覚した、男が自分の娘を地下室に監禁して、自分の子を複数生ませていたという、おぞましい事件をあてはめた演出とのこと。この男が水の精の老人、魔女のイェジババはこの男の妻、水びたしの地下室に閉じ込められて暮らしている、ルサルカは娘、妖精たちや水の精たちはルサルカとこの変態男の子どもたちということでしょうか。となると、ルサルカが王子にほれたいきさつは不明。単なる妄想かも。

森林監視人の男がその姪に悪さをしながら、鹿の生皮をはいで、取り出した血まみれの内蔵をつかませたり、結婚披露パーティーの客たちが、皮をはいだ鹿を抱いておどったり、口の周りを血だらけにして鹿をむさぼりくったり、王子と外国の王女のそのものずばりの行為とか、エログロをこれでもかとやりまくるのも、何もかも全部監禁され虐待されている娘の妄想なのかな。最後は変態男は逮捕され、ルサルカをはじめ被害者たち全員精神病院収容で決着。王子さまもここで殺されてしまうというか、自殺してしまうわけだけど、彼が妄想の産物だとすれば、これも妄想。

はっきり言って、気持ち悪すぎだし、おもしろくなかったです。より説得力があると感じるとか、感情移入ができるとか、なかった。この演出は、音楽とずれていると感じました。単により強い刺激による話題性のための演出というところでしょうか。話題になったから私も見ちゃったわけですが、それだけ。





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コメント 2

むじーく

「ルサルカ」についての記事を読みました。オペラのDVDで中国語や韓国語の字幕があるのに、日本語がないのが多いのは私も前から気にっていました。
とくに、CDやDVDの売り上げが韓国に比べて日本が少ないというのはあり得ないと思います。あまり考えたくない不愉快なことですが、中国と韓国の反日的戦略がレコード会社をも動かし、このような字幕にもあらわれ、日本が国際的戦略で負けているのではないかと心配しています。
クラシック音楽の世界では、このような争いに無縁でありたいという願いは素朴にすぎるのでしょうか。
by むじーく (2015-04-02 12:14) 

サンフランシスコ人

サンフランシスコ歌劇場の「ルサルカ」に行きました....

http://archive.sfopera.com/reports/rptOpera-id319.pdf
by サンフランシスコ人 (2015-11-14 07:41) 

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