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「世界が注目する男性歌手」 [オペラ歌手]

毎度ですが、keyakiさんのこちらの記事に便乗です。

往時のNHKからはなんとなく意外感の漂う大見出し「世界が注目する男性歌手」でなんと4人連続での大盤振る舞いがBSハイビジョンで。ヴィラゾン、フローレス、カウフマン、ジャルスキーです。私もなんだか全員既知。まずは私の注目度から。

ヴィラゾン:湖上のボエームのロドルフォでした。別に注目しなかったら、いつの間にかネトレプコのお相手で、スターになってました。関連記事:ボエーム

フローレス:ロッシーニが特に好きというわけでもないので評判先行。R.ライモンディの共演者としてはじめて見たのがセビリアの理髪師。コヴェントガーデンの「連隊の娘」はけっこう好き。最近マントヴァ公爵@リゴレットをちらっと見ましたけど、似合わないわ。それも一因で途中で挫折中。関連記事:連隊の娘

ジャルスキー:カウンターテノールですから、守備範囲外。でも、ヘンデルのアグリッピーナのネロが印象的で、ちゃんと名前まで覚えました。関連リンクHP:アグリッピーナ

さて、カウフマン:ドイツ人だからワーグナーやるだろう・・ということもあり、2005年秋ごろ名前を知って以来注目。ワーグナーは50歳からとは言わなかったけど、声を大事にしたいもっと歳とってからなんてインタビューを読みました。40歳ってことだったみたいで、もうすぐミュンヘンフェスティバルでローエングリンだそうです。いかにもこれが初ワーグナーみたいに堀内氏がしゃべってるのは、この方らしいウソ。

放送されたポートレート番組での指揮者のウェザー・メストによれば『モーツァルトからプッチーニ、ワーグナーに至るまで自然に歌える歌手なんて、ここ50年間いませんでした。カウフマンは特別です』『ドミンゴに似ています』大きく出たものです・・

そうだとしてもっと早く、20代前半のデビューみたいですから遅くとも30歳前半にスターにならなかったのは、大器晩成ってことかしら。メトでのアルフレート@椿姫(ゲオルギュウ)が本人びっくりの大喝采で、これがスター街道出発点らしい。非ドイツ物でスター扱いになったのはなかなかというべき・・ファン層の厚さと広さがドイツ物の比じゃないのは間違ないから・・

それはともかく、情報を得て、とっても期待して、お蔵入りの録画映像ニーナ視聴が、初カウフマン。オペラ標準では並の上の外見ではありましたが、華は感じませんでした。関連記事:ニーナ

フィデリオもドイツ物ということで、かなり期待して視聴。どうも迫ってこなかった・・関連記事:フィデリオ

華は感じなかったけど、シェーファー・ヴィオレッタ・ピアフの最後の夫役は役の設定にぴったり合っていると感じました。カウフマンは今までの映像視聴の中ではこれが一番よかった。関連記事:ラ・トラヴィアータ/椿姫

さて、ワーグナーです。2006年エジンバラでのマイスタージンガー(コンサート形式だったらしい)の一部が手に入ったので、もうひとりの同年代ドイツ人オペラ歌手、新国にホフマン物語で出演したフォークトのバイロイト2007年と一緒に聴いてみました。
関連記事:
ホフマン物語@新国
クラウス・フロリアン・フォークト
マイスタージンガー2007年バイロイト

左)カウフマン 右)フォークト
1)冬のさなか静かな炉端で 1幕3場
  
出だしの一瞬はいい・・

2)はじめよ! 1幕3場
  

3)優勝の歌 3幕フィナーレ
ユーチューブでどうぞ:こちら  
フォークトは見ながら聴くと奇妙な雰囲気がけっこうかっこ良いかも・・

以下、ホフマン1988年バイロイト、関連記事はこちら




結論、私はやっぱりホフマンが好き・・残された録音と片手の指にも足りない映像を楽しみ続けますわ^^+++

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コメント 5

keyaki

TBとリンクありがとうございます。
>指揮者のウェザー・メストによれば『モーツァルトからプッチーニ、ワーグナーに至るまで自然に歌える歌手なんて、ここ50年間いませんでした。カウフマンは特別です』『ドミンゴに似ています』

ウェザー・メストって、アホ??と思っちゃいました。1968年から今日まで現役で歌っているテノール歌手はカウフマン以下のカスってことね....それにドミンゴと、声も似てないし、なんでも歌うドミンゴもモーツァルトは余興程度だし....こういう持ち上げ方って、最低ですね。
「こんなテノールらしくない声のテノールはここ50年間いませんでした。カウフマンは特別です」が正しいんじゃないのかな。

カウフマンは、40近くまでずーっと下積みで芽が出なかったので、何度もやめようと思ったって言ってるのに、なんで、ウェザー・メストは抜擢しなかったんでしょうね。
まあ、ドイツ人なんだからワーグナーに行ってくれて目出たいことです....なんちゃって..(笑

こちらからもTBしましたので、承認お願いします。
by keyaki (2009-06-07 19:25) 

ペーターのファンです。

カウフマンは、良く言えば個性的な歌手とでも評されるならまだしもですが、
フランツ・ウェルザーメストの言にいたっては、もはや言葉もありません。

私にとってワーグナーを歌うテノールは永遠にホフマンしかいませんから、
あとはどうでもいいようなものです。
by ペーターのファンです。 (2009-06-07 21:30) 

euridice

>ワーグナーに行ってくれて
まあね、これというテノールはいないし
一番無難な道でしょう。
が、私にとっても
>ワーグナーを歌うテノールは永遠にホフマンしかいません
こちらこそ100年に一人出るか出ないかのタイプの歌手の一人
でしょう。

by euridice (2009-06-08 07:13) 

ななこ

NHKの放送は見逃さないようにしてたのですが、6月に入ってからは番組表チェックも忘れてました。
「世界が注目する男性歌手」ですか?!
なぜ見落としたのかしら?

意外な顔ぶれですね。
この中で聞けば涙腺がゆるむくらい好きな声はフローレスです。

カウフマンの声はテノールの声ではないということは全くその通りですが、バリトンとしても凝集力がないというか ワーグナー歌手で言えば声がちっとも飛んでこなくてもどかしいイエルザレムと同じような感じを受けます。
イエルザレムは声質は確かにテノールではありますが。
比較するには少々無理がありますが、例えばクーラなどはバリトン声だと思いますが好き嫌いは別として声が密で響いてきますよね。

フォークトの歌は申し訳ないけど聞いてると虫ずが走ります。

ホフマンの優勝の歌をアップしてくださって嬉しいです。
待ってました!  です^^
by ななこ (2009-06-10 16:32) 

euridice

ななこさん
>凝集力がない
そうです。そういうことですね。
芯がないから、凝集しようがないという感じかしら・・

>声が密で響いてきます
確かにそういうことだと思います。

>虫ずが走ります
劇場の雰囲気、少なくとも映像で視覚が伴えばとりあえず
プロで通用なんでしょう・・ まあ、そういう歌手さんが
大半を占めているのだと思います。それはそれでいいわけで・・

>ホフマンの優勝の歌
いいですよね〜〜〜^^++++

by euridice (2009-06-12 08:19) 

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