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ワーグナー「ラインの黄金」新国立劇場 [劇場通い]

再演です。新演出初演は逃しました。これで新国の「ニーベルングの指環」全4話鑑賞しました。休憩無しの2時間40分。「ラインの黄金」は、説明歌唱の部分がどうも退屈してしまいますから、ぶっ通しというのは多少きつかったです。映像では、途中で休んだり、飛ばしたりですから・・。劇場鑑賞ははじめてです。

ワーグナー:ラインの黄金
ダン・エッティンガー指揮 東京フィルハーモニー交響楽団
キース・ウォーナー演出
新国立劇場2009年3月(左上の画像をクリックすると新国の舞台写真頁へ行きます)

ヴォータン:ユッカ・ラジライネン
フリッカ:エレナ・ツィトコーワ
フライア:蔵野蘭子
ドンナー:稲垣俊也
フロー:永田峰雄
ローゲ:トーマス・ズンネガルド
ファーゾルト:長谷川顯
ファフナー:妻屋秀和
アルベリヒ:ユルゲン・リン
ミーメ:高橋 淳
エルダ:シモーネ・シュレーダー
ラインの乙女たち:平井香織、池田香織、大林智子

だいたいがフィナーレ近く、雷神ドンナーが霧を呼び集めるところからフィナーレまでがとても好きです。そこ、ドンナーが雷を鳴らし稲妻を光らせるところ、落雷がもの凄く派手に演出されていて、最高でした。あそこは何度でも見たいです。

エルダ非常に印象的で歌がすばらしいと思ったのはエルダ。無料で配られる小冊子には写真も出ていませんでした。HPには顔写真はありますけど、プロフィール無しなのはどうしてでしょうか。ほんとにこんなにひきつけられたエルダは初めてです。とにかくダントツに巧いと感じました。ほんのちょっとしか登場しませんけど、存在感抜群。

アルベリヒもほんと熱演。この役は小人ということですがそういう風には見えないのがいつもなんとなくもどかしいのですけど、それに目をつぶれば、とても良かった。

巨人兄弟はほんとに双子みたによく似ていましたけど、性格や性向の違いがはっきり表現されていてよかったです。フライアのストックホルム症候群には納得。

フリッカは、私のフリッカのイメージとは残念ながら最後まで合わなかった・・ 相変わらず美しいエレナだから許しちゃいますけど・・ 

高橋淳のミーメは、兄が拉致された後、ちらっとその陰湿な性格を見せてくれましたので、「ジークフリート」で見てみたい気がします。「ラインの黄金」では出番が少なすぎて、ミーメの人物像があいまいですから。

ドンナー、フロー兄弟は、だいたいが存在感が薄いですが、きょうの兄弟はけっこう気に入りました。
ヴォータンは正直言って、物足りませんでした。ローゲもぼやけた印象。のらりくらりのようで、肝心のところではしっかり悪に加担したり、助長したりしているという演出はおもしろいのに、そういうところが人物像として強烈に伝わってこないのがもどかしい感じ。
関連記事:☆ペーター・ホフマンのローゲ
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コメント 5

オデュッセウス

いい上演でしたね。8年ぶりに観ましたが、全く色褪せしない舞台は素晴らしいと思いました。
歌手陣に関してはほぼ同感。一点だけ違うのは、ヴォータン役のユッカ・ラジライネンについて。オデュッセウス、この歌手かなり嫌いだったのですが、今回の歌唱は結構気に入りました。期待値が低すぎたせいもありますが……。

『ワルキューレ』はジークムント役のエンドリク・ヴォトリヒが心配。現行バイロイト『リング』でも同役で出ていますが、FM放送で聴いたあの酷い歌唱を聴くことになってしまうのか……。
by オデュッセウス (2009-03-17 13:25) 

euridice

オデュッセウスさん
>ヴォータン役のユッカ・ラジライネン
そう、ああいうひょうひょうとした感じのヴォータンも
それはそれで良いですが・・ もうちょっとそれなりの個性が
感じられるともっとよかったと思います。

>ジークムント役
劇場効果で放送よりはましでしょうけど・・
何だかね〜〜テノールだと思います。期待しないというより
マイナス期待なので、がっかりはしないかもしれませんね。

by euridice (2009-03-18 07:52) 

yokochan

こんばんは。
私は最終18日に観てきました。
8年一昔、全然覚えておりませんでしたが、観ていくうちに思いだしてきまして、次はこれが来る、とか思いながらの観劇でした。

歌手に印象は、私もまった同感です。
アルベリヒとエルダの二人が鮮やかな印象です。
ラシライネンはどうも・・・です。
ジークフリートのミーメは、高橋さんではなく、なんとウォルフガンク・シュミットが予告されてますね。ヘロデ王の印象が強いシュミット。どうなっちゃうんでしょう!
by yokochan (2009-03-22 00:15) 

euridice

yokochan さん
>なんとウォルフガンク・シュミット
ずいぶん生長しちゃうんですね・・
ジークフリートと目にも耳にもバランスがよくなさそう・・
この間のも、声質の差があまり感じられませんでしたけど。

>ヘロデ王
これ、よかったです。ほんと印象的でした。
by euridice (2009-03-23 06:55) 

keyaki

今頃、鑑賞記録を書きました。
こちらのまともな記事をTBして下さると嬉しいです。

2002年《ワルキューレ》から7年もたってるんですね。
小学1年生が中学校ということですよね。
ますます暗い世相になってきて、なんとなくリングと重なりますね。
いつの時代も同じってことかしら。
by keyaki (2009-03-30 15:47) 

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