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アンドレア・ボチェッリ [オペラ歌手]

ロマンツァ最近はいわゆるクラシック的歌唱、人気があるようです。本邦では「千の風になって」がヒットした秋川雅史とかでしょうか。クロスオーバーは、ひとつのジャンルになっているらしい。1990年代の後半だったと思いますが、あちらでアンドレ・ボチェッリが大人気になりました。インターネットで知りました。デビューアルバム、魅力的でした。オペラのアリア集もほぼ同時に出ました。これはまあそこそこにしか感じなかったです。まさか、後にオペラ舞台にオペラ歌手として登場しちゃうなんて思いもしませんでした・・
関連記事:ボエーム 1998年 イタリア、パレストリーナ歌劇場

アンドレア・ボチェッリ(1958.9.22- イタリア)は、12歳のときサッカーボールが当たって失明。大学で法律を学び弁護士に。イタリアで大卒で法学博士というのは、凄いことです。でも、幼いころからの音楽の道に進みたいという夢を弁護士になっても持ち続けていたんですね・・。とにかく、世界的なオペラ歌手のルチアーノ・パバロッティとイタリアを代表するロック&ポップス歌手のズッケロに見出され1994年に歌手デビュー。あっという間に大人気。すぐに発売されたアルバムも大ヒット。一躍世界の注目を集めたわけです。そしてすぐにネット上で、目が見えないってほんと?信じられない!と言ったおしゃべりが飛び交ってました。デビューアルバムの目玉、心地良い豊かな声で歌われるCon Te Partirò(タイム・トゥ・セイ・グッバイ)はボチェッリのために作られたのだそうです。

Il Divoいわゆるクロスオーバーが人気を集めるようになって、音楽ビジネスが見逃すはずはないので、そういう歌手も大勢登場しているということです。まだちゃんと聴いたことはないのですけど、若くてかっこいい男性歌手を集めた「イル・ディーヴォ」というグループも登場しています。オリンピックのフィギアスケートで使われ、オペラのアリアだれでも知ってる曲になることもあるし、というわけで、オペラのアリアも取り上げられるようで、最近ではこういう声量豊かに朗々と歌い上げる耳に心地よいオペラ歌唱的ポップスを「ポペラ」と呼ぶんだとか。

ボチェッリは例外として、クロスオーバーの歌手は、たぶんオペラとは無関係でしょう。オペラ歌手がオペラや声楽分野以外の活動をする場合、ほとんどが余技の範囲だと思います。CDを出すとか、テレビのショーに出演するとか・・ 本格的にやったのは、寡聞にしてペーター・ホフマンぐらいしか知りません。そして、熱狂的オペラ信者や原理主義的クラシックファンや評論家等からの相当な抵抗と反発を招いたのは間違いないところです。

keyakiのメモ、メモ...で知ったのですが、才能あふれる若いイタリア人テノールが、オペラの舞台で大活躍する一方で、ポップス歌手としてもクロスオーバー、あるいはポペラのジャンルで、本格的な活動を開始しているそうです。ポップス歌手としてのホームページを読むと、今もその微妙さはしっかりと存在しているようです。曰く『オペラ信奉者からは歓迎されない・・』


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keyaki

アンドレア・ボチェッリねぇ....オペラに関してはなんとも....
オペラは、CDどまりにして欲しいというのが、率直な意見です。
今度は、カルメンだそうです。
ボエームが最初で、これはテレビで放送しましたから見ましたが、やっぱり、やめて欲しい...ボエームの場合は、盲目の詩人という設定も可能だけど、そういう演出でもなかったし、見てる方は、もやもや、全然楽しめないです。
次がトスカ....画家...今度はカルメン...兵隊さん.....

>才能あふれる若いイタリア人テノール
ヴィットリオ・グリゴロ当分注目です!
来日して、テレビのニュース番組にもゲスト出演したそうですが、全然しりませんでした。
子供の頃からオペラに接する機会が多い、イタリアとドイツの場合は、こういうケースが出て来るんですね。
by keyaki (2008-06-05 10:03) 

 サンフランシスコ人

「後にオペラ舞台にオペラ歌手として登場しちゃうなんて思いもしませんでした・」

アメリカでも、オペラ舞台に出演しているのです。
by サンフランシスコ人 (2008-06-05 11:35) 

YUKI

アンドレア・ボチェッリって一時期は日本のTVCMでも彼の歌声が流れていましたね!(^o^)

子供の頃にサッカーボールが目に当たって失明していたのですか?!
初めて知りました。(^^;)
by YUKI (2008-06-05 13:03) 

なつ

「ラ・ボエーム」を観ると、視力のハンデのことは抜きにしても、オペラの舞台での歌唱は…微妙でしたね。
自伝「沈黙の音楽」を読むと、経済的に恵まれていたとはいえ、不可能に挑戦して次々と夢を叶えていく生き方には共感を覚えました。
彼にとって、ポップス歌手としての成功は、念願のオペラの舞台に立つための手段でもあったのかもしれません。
彼の子供の頃からのヒーロー、コレッリの葬儀に参列して、棺を手で触れている写真には涙を誘われました。
by なつ (2008-06-05 14:48) 

ななこ

ボチェッリのこのアルバムは持っていますし好きです。
パヴアロッティ&フレンズの曲といくつか重複するからよく聞き比べていました。
やっぱりパヴァロッティの声は素晴らしくて、カルーソーなんて今でも聞くとじ~んときますが、ボチェッリはオペラ歌手ではないから共演のポップス系歌手達との違和感がそれほど顕著でなく突出してなくてある意味聞きやすいなどと思ってたら、ボエームの映像が出てびっくりしました。
オペラはどうも?・・・・です。

「ポペラ」なる言葉初めて知りました。




by ななこ (2008-06-05 17:47) 

あるべりっひ

何年か前、実演でボチェッリを聞きました。
ミョンフン指揮のオーケストラ伴奏による公演でした。チケットは、随分高価だったと思いますが・・・従兄弟のご招待で・・・。
オーチャードの広いホールでは苦しそうで、声が通らなかった覚えがあります。共演者のスミ・ジョーやもう一人(名前を忘れました・・・)の女性歌手が素晴らしかったと記憶しています。
あと、情熱的演奏をCDで聴いていたミョンフンが、意外に叙情的な演奏をするのに少し驚きました。『運命の力』序曲が好演でした。
by あるべりっひ (2008-06-05 23:17) 

euridice

皆様、コメントありがとうございます!
やっぱりボチェッリは有名ですね^^+

失明することなく、音楽の勉強を続けられていたら、
正真正銘の本物のオペラ歌手になれていたかもしれませんね。
運命は残酷です。

サッカーというのは男の子たちの夢を
いろいろと変更させることが少なくないようです・・

>「ポペラ」なる言葉初めて知りました。
私も今回、グリゴーリのホームページがきっかけで
クロスオーバーについて検索して初めて知りました。


by euridice (2008-06-06 06:28) 

TARO

ちょっとネチズンみたいな気恥ずかしさを・・・>ポペラ
by TARO (2008-06-06 14:18) 

euridice

TAROさん
>ネチズン
新造語がどんどん出てきますね。
これは「ネチケット」の系列なんでしょうか。
初耳でした。

まあ、千の風にのっての歌手さんを
オペラ歌手って言われるのもちょっと気恥ずかしい・・
で、ポペラ歌手って言うとむしろぴったり感があるような・・^^;;
ポプラと間違いそうではありますけど。
by euridice (2008-06-07 06:52) 

TARO

その系列でネット+シチズンだそうです。
ネット+セイコーだったらネイコー、ネット+オメガだったらネメガ・・・って、そりゃ違うだろ!(<のりつっこみ)

歌曲やオペラのナンバーを歌う歌手で、本格的はオペラ歌手というには何か不足してるけども、ポピュラーソングの歌手でもないという、微妙なところにいる歌い手というのは、昔から特にイギリス人が非常に好むところだったんじゃないかという気がします。ジョン・マコーマック(アイルランド出身)の伝統かもしれません。

映画「ヒア・マイ・ソング」でネッド・ビーティがやった役も、そんな感じ。
最近はポール何とかいう人が人気で日本でもCDが発売されてますね。
by TARO (2008-06-08 02:44) 

euridice

TAROさん
なるほど・・
>ジョン・マコーマック(1884-1945)
知らなかったです。で、ちょいと検索したところ、
「ミラノで学び、海外の劇場で活躍後、活動をコンサートに移した」
というのがありました。
日本などは絶対的にそうですが、他の国でも
音大で声楽を学んでも、職場は有り余っているわけではないでしょう。
日本の場合、卒業後は趣味としてやるか、
音楽でやっていくなら教職がほとんどだと思います。
歌手としてやって行く場合のひとつの道でしょうね。

>ポール何とか
こっちも知らなかったので検索^^;;
ああ、いつだかちらっと出会ったことがあります。
もちろんネチカドで・・

ポール・ポッツという人でしょうか。
“ブサイクオペラ歌手”とか
“ブサメン”英オペラ歌手という肩書きなんですね・・^^+
その半生がハリウッドで映画化ですって。
↓これでしょうか??
http://jp.youtube.com/watch?v=o5GUM8E0xPI


by euridice (2008-06-08 07:28) 

TARO

ああ、この人です。
4月の末にオーチャード・ホールで日本公演もやって大盛況だったみたいですよ。まったく興味がなかったので、CDショップでチラッと聞いただけ。ちゃんと聞いたのはリンクされた You Tube が初めてですが、たしかに不思議な魅力を持つ歌声ですね。ただしオペラ歌手とは言えないでしょうけれど。
CDの曲目を見るとサラ・ブライトマンとかの路線、オペラ・アリアやオペラティックな歌い方が映えるポピュラー・ソング(タイム・トゥー・セイ・グッドバイのような)を歌っていくという感じなんでしょうか?現時点ではオペラの舞台で通用する発声でも歌唱でもないので、ベストの選択だと思います。

とはいえこの映像の「ネッスン・ドルマ」はとても感動的な歌唱ですね。プロのオペラ歌手の高いレベルの芸術に接して得た感動とは違って、素人が必死に、でも本当に心をこめて歌ってることから来るものだと思いますが。
by TARO (2008-06-08 14:14) 

euridice

>ああ、この人です。
当たりですね・・。
善し悪しは別として、まさにショービジネスとジャーナリズムの産物ですね。
検索した限りでは、ほぼ100%の賞賛しか見つけられませんでした。

>この映像の「ネッスン・ドルマ」
検索のトップにあったのでリンクしました。
>心をこめて歌ってることから来る
ということもないとはいいませんが、かなり煽られているというか、
聴衆の熱狂振りには不自然さを感じます。
これが番組への「初参加」だそうです。準決勝だかなんだかでは
「Con Te Partirò(タイム・トゥ・セイ・グッバイ)」を歌ってるようですが、だいぶ落ちるように感じます。決勝で再び「ネッスン・ドルマ」ですが、
これは最初と比べ物にならないと思います。でも、始めに結果は決まってる・・みたいな感じなんでしょうね。一気にこれで突き進め!みたいな・・
初登場も実際のところは裏で何かしら仕組まれている可能性ありかななんて・・(疑い深いでしょうか?^^;;;)

「審査員」も言っちゃってますが、「情けなさ、自信のなさ、みすぼらしさ、うだつのあがらなさ、不細工さ、醜男ぶり、かっこわるさ・・」こういうマイナス要素こそが重要だったのは明らかですね。
「イル・ディーヴォ」を作った人が中心的に関わっているということです・・。

真偽のほどはおいておいて、本人は、幼少時から歌が好き、いじめられっことして歌だけが喜びだったとかで、カレーラスだかのアリアを耳にしてオペラにのめり込んだらしいけど、本物のオペラ歌手への道を追求(追究かなあ??)できる環境ではなかったのでしょうねぇ・・。映画「ベリーメリーアニー」のアニーみたいかも。あの手の番組に出まくって得た賞金でイタリアに勉強にも行ったということですけど、一年以下みたいだし、何してたのかわかりませんけど、不毛に終わったみたい。その後は、職を転々(最後のスター発掘?番組に参加したときは、「携帯電話のセールスマン」)としながら、ただでオペラ参加してたとか。市民オペラみたいなものかしらね・・
by euridice (2008-06-09 08:57) 

TARO

>裏で何かしら仕組まれている可能性

亀田兄弟と一緒で、TVプロデューサーが「これは金になる」と踏んだら、局が後押ししてストーリーを準備してやるぐらいのことは、可能性としては当然ありうるでしょうね。彼の場合にあったかどうかは、無論判りませんけども。
ただ仮にそうだったとしても、プロデューサーにそう思わせるだけのサムシングは確かに持ってるような気がします。決勝と準決勝は聞いてないので、初登場時の歌だけでの判断ですが。

>ほぼ100%の賞賛しか見つけられませんでした。

基本的にオペラ好きなら、まったく別のジャンルの歌い手だとは理解してるでしょうから、オペラ歌手基準で特にけなしたりはしないですよね。
パヴァロッティの名前を出して賞賛を送ってる人もいましたけど、オリンピックの開会式の歌声ぐらいしか知らない人だと思いますね、きっと。

>こういうマイナス要素こそが重要

マイナス要素だらけの私としては、それはそれで心強いことだと・・・
by TARO (2008-06-09 22:20) 

euridice

TAROさん
>プロデューサーにそう思わせるだけのサムシング
大前提ですね。いくら有能なプロデューサーでも、
例えば私を売ることは不可能でしょう^^;;
マイナス要素には事欠きませんけど・・

by euridice (2008-06-10 08:03) 

keyaki

TB返しありがとうございます。
やっぱりオペラ歌手じゃない、という評価のようですね。

by keyaki (2008-06-20 09:04) 

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