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ローマン・トレケル [オペラ歌手]

ローマン・トレケル(Br 1963- ドイツ)を初めて視聴したのは、1997年ベルリン国立歌劇場来日公演「魔笛」のテレビ放送だったのですが、その時は全然印象に残りませんでした。この「魔笛」、トレケルをはじめ、ルネ・パーペ、ジョン・トムリンソン、エンドリック・ヴォトリヒといった今活躍中の歌手が何人も出ていたんですけど・・ 記憶に残ったのは青い衣装のパミーナのシルエットが美しかった舞台だけ・・ 

注目したのは2004年3月、新国立劇場のワーグナー「ニーベルングの指環」の最終話「神々の黄昏」でした。とにかく衝撃的に美しいグンターだったのです。もうほれぼれしました。それまで視聴していた映像のグンターは、だいたいが相当の年配、中年後期か初老の男でした。それが、なんと青年グンターとして登場。それも手塚治虫のマンガに登場するすらりと背が高く、長い脚の、額に垂れるさらさらの長髪の、かっこいい青年のイメージそのまま。すぐに知ることになりました。実際は典型的若はげだし、あったとしても金髪ではなさそうですが、さらさらの金髪が実に良い雰囲気を醸しておりました。演出上は、大病院の御曹司といった扱いで、仕立ての良さそうな純白のスーツと言っても丸首Tシャツにスニーカーというアンバランスが妙に似合って・・ 最高のグンターでした。

ワーグナー:神々の黄昏 新国立劇場2004年3月
キース・ウォーナー演出
準メルクル指揮

ジークフリート:クリスティアン・フランツ
ブリュンヒルデ:ガブリエーレ・シュナウト
アルベリッヒ:オスカー・ヒッレブラント
ハーゲン:長谷川 あきら
グンター:ローマン・トレケル
グートルーネ:蔵野 蘭子
ヴァルトラウテ:藤村 実穂子
舞台写真

ローマン・トレケル(Bs、Br)は1963年、旧東ドイツ生まれ。ベルリンで勉強し、ベルリン国立歌劇場で歌手デビュー。新国の「神々の黄昏」の後、何かアリア集でもないかとアマゾンで探しました。「冬の旅」1枚だと要送料でしたし・・ 今検索したら、ちゃんと画像があるのですが、その時は画像なしで、詳細記述はろくに読まずに注文・・・あけてびっくり。メゾソプラノのアリア集ではありませんか。なんとお母さん、ウーテ・トレケル=ブルクハルト(Ms 1939.11.03- ドイツ)のものだったのでした。ベルリン・コミッショオーパーやベルリン国立劇場の歌手としてドイツ各地をはじめ、ヨーロッパ各国、アメリカなどで活躍。来日もしているようです。

その後、興味を持って、見たり聴いたりするようになりました。まだあの時のグンター以上に素敵なトレケルには出会ってませんけど・・・昨年(2007年)秋、ベルリン国立歌劇場来日公演「トリスタンとイゾルデ」では、クーヴェナル役でした。

歌曲でも活躍だそうで、シューベルトの「冬の旅」はいいと思いました。「美しき水車小屋の娘」は試聴しましたが、食指が動きません・・
この記事は、Ceciliaの部屋の『Roman Trekelのシューベルト歌曲』がきっかけです。

Richard Wagner - Tannhauser / J.D. Herzog, Welser-Most (Opernhaus Zurich 2003)ワーグナー:タンホイザー
バイロイト音楽祭の生中継をネットで聴いたりもしました。トレケルの歌う「夕星の歌↑@タンホイザー」は好きです。
関連記事:タンホイザー、バイロイト音楽祭2007年

モーツァルト:フィガロの結婚 ベルリン国立歌劇場1999年
テレビで見ました。なんだか清朝の弁髪みたいな髪型が奇妙な伯爵でした・・

ウーテ・トレケル=ブルクハルトがケルビーノで出演しています。
コーミシェ・オーパー・ベルリン1976年(ドイツ語歌唱)
フェルゼンシュタイン追悼公演 DVD(ドリームライフ) 



タグ:R.トレケル
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コメント 6

Cecilia

TB記事をありがとうございます!
グンター役のトレケル、ふっさふさですね~!
私が最近話題にしているTerry Weyももっともっと若いのに(20代前半)前髪が後退しているんです!(ちょっと前まで少年だったのに・・・)
詳しい方からいただいた情報だと、トレケルは「冬の旅」に満足していないみたいですよ。
お母様も歌手だったのですね!
(検索中、確かどこかで出てきた古そうな画像はお母様の関連の内容だったのですね。)


by Cecilia (2008-05-30 14:45) 

オデュッセウス

新国『黄昏』グンター役、確かにインパクトありましたよね。次々シーズンに予定されている再演では誰がグンター役なんでしょうかね。トレケルのイメージが強いので、ちょっと違和感があるかもしれませんね。
バイロイトでの『タンホイザー』、超弱音で歌われた夕星の歌、よかったです!!
by オデュッセウス (2008-05-30 18:25) 

euridice

Ceciliaさん
>ふっさふさ
このカツラはほんと似合ってました〜〜^^++

>もっと若いのに
大学生でもう・・って人も少なくないみたい。

>トレケルは「冬の旅」に満足していないみたい
まあね、そんなもんでしょ。
それに満足ですなんてそう気楽に言わないでしょう・・
本心はどうだかわからないとして、
言うか言わないかは、タイプかな・・

by euridice (2008-05-31 07:39) 

euridice

オデュッセウスさん
>再演では誰が
う〜〜ん、問題です^^++

>バイロイトでの『タンホイザー』
バイロイトに行かれたのでしたね。
いいですねぇ・・
by euridice (2008-05-31 07:42) 

ななこ

トレーケル・・昨年のベルリン国立のクルヴェナルだけしか殆ど記憶ないのですが、強烈な個性は感じません。
確かにこのグンターのスタイルはかっこよすぎですね^^
クルヴェナルも悪くなかったと思います。

夕星の歌は誰が歌ってもよほどでない限りジ~ンとくるところですが、それだけに換えって過去に聞いたヴォルフラムと比べてあらさがしをしてしまいました。
ライブならではのちょっとした声の掠れとかピッチの乱れとか・・・
どうでもいいようなことなのですが、そんな些細なことは気にならない!と言うほどには素晴らしいとは思えません。
by ななこ (2008-06-01 21:43) 

euridice

ななこさん
>クルヴェナル
>強烈な個性は感じません。
でしたね・・残念ながら。

>確かにこのグンターのスタイルはかっこよすぎですね^^
再演もトレケルだといいな・・

>そんな些細なことは気にならない!と言うほどには
素晴らしいとは思えません。
そうですね・・
そういえば、惚れ込みのめり込むほどのヴォルフラムには
まだ出会ってません・・
録音でも映像でも実演でも・・




by euridice (2008-06-02 06:57) 

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