アンジェラ・ゲオルギウ + 「ラ・ボエーム」メトロポリタン歌劇場2008年 [オペラ歌手]
昨年はメトロポリタン歌劇場ライブビューイングをNHKがせっせと放送したのに、今年は期待を裏切って全くなし。「ラ・ボエーム」もライブビューイングだったらしいです。ラジオ放送をインターネット経由で聴きました。映像が出ているのと同じフランコ・ゼッフィレッリの演出です。メトロポリタン歌劇場のデータベースに舞台写真があります。
プッチーニ:ラ・ボエーム
ニコラ・ルイゾッティ指揮
フランコ・ゼッフィレッリ演出
メトロポリタン歌劇場2008年4月5日
ミミ:アンジェラ・ゲオルギウ
ロドルフォ:ラモン・バルガス
マルチェロ:リュドヴィク・テジエ
ショナール:クィンニー・ケルシー
コリーネ:オレン・グラドゥス
ムゼッタ:アインホア・アルテタ
ベノア/アルチンドロ:ポール・プリシュカ
サウンドクリップ(期間限定)→
上)1幕二重唱:愛らしいおとめよ・・
下)4幕:皆、行ってしまったのね・・
ゲオルギウのミミがいいです。とても演劇的で、聴いているだけで、昔のラジオ放送のように、情景と心理が伝わってきます。オランジュでの映像(ロドルフォはロベルト・アラーニャ)をインターネット経由の小さな画像で視聴しましたけど、外見もいかにもミミにぴったりです。鮮明画質の超どアップは年齢が出る可能性ありでしょう・・;;
アンジェラ・ゲオルギウ(1965.09.07- ルーマニア)を知ったのは、NHKで放送されたショルティ指揮の「ラ・トラヴィアータ/椿姫」コヴェントガーデン1994年、でした。翌日、職場の年配の男性同僚曰く、すごい美人だね!関連記事:ヴェルディ「椿姫」コヴェントガーデン1994年&.....
以下余談です。1965年生まれといえば、あのチャウシェスクがルーマニアの支配者になる直前。ちなみにチャウシェスクは1989年に公開処刑されています。1990年代のいつごろだったか、まだチャウシェスク失脚が生々しかったころ、数年にわたってルーマニアの子どもたち数人と知り合う機会がありました。だいたい10歳ぐらいから16、7歳の少年少女。ルーマニア大使館員の子どもたちです。チャウシェスク失脚の日のことを覚えていて話してくれた男の子がいましたから、遅くとも1990年のはじめごろだったのだと思います。その前からお父さんの帰宅が早くなったり、出勤しなくなったりという前兆があったそうです。公開処刑の日に、近所に住んでいた祖母は見物人たちにお茶をサービスしたとか・・? チャウシェスクのせいで望まない出産が多く、その結果、ルーマニア人の赤ん坊が他のヨーロッパ諸国へ養子として「売られている」という話題を他の国の大人が出したときは、あれはトルコ人の子どもでトルコ人がやってることだと、抗弁していたのが印象的でした。他にもドラキュラ伯爵の話とか、お話が得意な子どもたちでした。父親に伴われて、皇室のパーティーに行った子もいて、ここでは書くのをはばかられるのが残念ですが、とってもおもしろい話をしてくれたものです。ルーマニアといえば、もう一人、学生時代に父親がルーマニアの日本大使館員で、ルーマニアで、つまりチャウシェスク時代に、数年を過ごした同級生と同じ寮だったので、こちらも興味深い話をいろいろ聞かされました。印象的だったのは、バラの咲き乱れる御殿みたいなところに住んで、えらく貴族的な生活だったという話です。さらに余談ですが、彼女の父親はその在任期間中に交通事故死。そういうわけで、ルーマニアには親近感があります。
他のゲオルギウ関連記事:
☆カルメン メトロポリタン歌劇場
☆ファウスト コヴェントガーデン
ボエーム関連記事:
1)映像
1967カラヤン指揮、映画版
1979スカラ座、クライバー指揮
1982メトロポリタン歌劇場
1982コヴェントガーデン
1988サンフランシスコ
1993シドニー
1998パレストリーナ
2002ブレゲンツ
2003スカラ座
2)その他
P.ホフマンとイタリア・オペラ
他に視聴したゲオルギウ出演の映像:
プッチーニ「トスカ」映画、アントニオ・パッパーノ指揮、アンジェラ・ゲオルギウ(トスカ)、ロベルト・アラーニャ(カヴァラドッシ)、ルッジェーロ・ライモンディ(スカルピア男爵)
映画館でも見ました。2幕の有名なソプラノのアリアが、筋の流れの中で自然に入ってきて、感動的でした。スポレッタとスカルピアに奇妙な相関関係がありそうな雰囲気がおもしろいです。
ドニゼッティ「愛の妙薬」リヨン1996年 エヴェリーノ・ピド指揮、:ロベルト・アラーニャ(ネモリー)、アンジェラ・ゲオルギウ(アディーナ)、シモーネ・アライモ(ドルマカーラ)、ロベルト・スカルトリティ(ペルコーレ軍曹)
ソリスト、合唱、歌わない俳優さん等々、舞台全体が、生き生きと、軽快で、一瞬も退屈しません。オーケストラも歌もすばらしいし、見た目も、まさに登場人物そのままで、違和感なく楽しめます。衣装も素敵です。ヒロインのアディーナをはじめ、女性たちの衣装は、よく似合って、とてもおしゃれな舞台です。
グノー「ロメオとジュリエット」映画版 ロベルト・アラーニャ(ロメオ)、アンジェラ・ゲオルギウ(ジュリエット)
正直なところ、つまらなかった・・です。
プッチーニ:ラ・ボエーム
ニコラ・ルイゾッティ指揮
フランコ・ゼッフィレッリ演出
メトロポリタン歌劇場2008年4月5日
ミミ:アンジェラ・ゲオルギウ
ロドルフォ:ラモン・バルガス
マルチェロ:リュドヴィク・テジエ
ショナール:クィンニー・ケルシー
コリーネ:オレン・グラドゥス
ムゼッタ:アインホア・アルテタ
ベノア/アルチンドロ:ポール・プリシュカ
サウンドクリップ(期間限定)→
上)1幕二重唱:愛らしいおとめよ・・
下)4幕:皆、行ってしまったのね・・
ゲオルギウのミミがいいです。とても演劇的で、聴いているだけで、昔のラジオ放送のように、情景と心理が伝わってきます。オランジュでの映像(ロドルフォはロベルト・アラーニャ)をインターネット経由の小さな画像で視聴しましたけど、外見もいかにもミミにぴったりです。鮮明画質の超どアップは年齢が出る可能性ありでしょう・・;;
アンジェラ・ゲオルギウ(1965.09.07- ルーマニア)を知ったのは、NHKで放送されたショルティ指揮の「ラ・トラヴィアータ/椿姫」コヴェントガーデン1994年、でした。翌日、職場の年配の男性同僚曰く、すごい美人だね!関連記事:ヴェルディ「椿姫」コヴェントガーデン1994年&.....
以下余談です。1965年生まれといえば、あのチャウシェスクがルーマニアの支配者になる直前。ちなみにチャウシェスクは1989年に公開処刑されています。1990年代のいつごろだったか、まだチャウシェスク失脚が生々しかったころ、数年にわたってルーマニアの子どもたち数人と知り合う機会がありました。だいたい10歳ぐらいから16、7歳の少年少女。ルーマニア大使館員の子どもたちです。チャウシェスク失脚の日のことを覚えていて話してくれた男の子がいましたから、遅くとも1990年のはじめごろだったのだと思います。その前からお父さんの帰宅が早くなったり、出勤しなくなったりという前兆があったそうです。公開処刑の日に、近所に住んでいた祖母は見物人たちにお茶をサービスしたとか・・? チャウシェスクのせいで望まない出産が多く、その結果、ルーマニア人の赤ん坊が他のヨーロッパ諸国へ養子として「売られている」という話題を他の国の大人が出したときは、あれはトルコ人の子どもでトルコ人がやってることだと、抗弁していたのが印象的でした。他にもドラキュラ伯爵の話とか、お話が得意な子どもたちでした。父親に伴われて、皇室のパーティーに行った子もいて、ここでは書くのをはばかられるのが残念ですが、とってもおもしろい話をしてくれたものです。ルーマニアといえば、もう一人、学生時代に父親がルーマニアの日本大使館員で、ルーマニアで、つまりチャウシェスク時代に、数年を過ごした同級生と同じ寮だったので、こちらも興味深い話をいろいろ聞かされました。印象的だったのは、バラの咲き乱れる御殿みたいなところに住んで、えらく貴族的な生活だったという話です。さらに余談ですが、彼女の父親はその在任期間中に交通事故死。そういうわけで、ルーマニアには親近感があります。
他のゲオルギウ関連記事:
☆カルメン メトロポリタン歌劇場
☆ファウスト コヴェントガーデン
ボエーム関連記事:
1)映像
1967カラヤン指揮、映画版
1979スカラ座、クライバー指揮
1982メトロポリタン歌劇場
1982コヴェントガーデン
1988サンフランシスコ
1993シドニー
1998パレストリーナ
2002ブレゲンツ
2003スカラ座
2)その他
P.ホフマンとイタリア・オペラ
他に視聴したゲオルギウ出演の映像:
プッチーニ「トスカ」映画、アントニオ・パッパーノ指揮、アンジェラ・ゲオルギウ(トスカ)、ロベルト・アラーニャ(カヴァラドッシ)、ルッジェーロ・ライモンディ(スカルピア男爵)
映画館でも見ました。2幕の有名なソプラノのアリアが、筋の流れの中で自然に入ってきて、感動的でした。スポレッタとスカルピアに奇妙な相関関係がありそうな雰囲気がおもしろいです。
ドニゼッティ「愛の妙薬」リヨン1996年 エヴェリーノ・ピド指揮、:ロベルト・アラーニャ(ネモリー)、アンジェラ・ゲオルギウ(アディーナ)、シモーネ・アライモ(ドルマカーラ)、ロベルト・スカルトリティ(ペルコーレ軍曹)
ソリスト、合唱、歌わない俳優さん等々、舞台全体が、生き生きと、軽快で、一瞬も退屈しません。オーケストラも歌もすばらしいし、見た目も、まさに登場人物そのままで、違和感なく楽しめます。衣装も素敵です。ヒロインのアディーナをはじめ、女性たちの衣装は、よく似合って、とてもおしゃれな舞台です。
グノー「ロメオとジュリエット」映画版 ロベルト・アラーニャ(ロメオ)、アンジェラ・ゲオルギウ(ジュリエット)
正直なところ、つまらなかった・・です。
ゼッフィレッリ演出の《ラ・ボエーム》は大好きな舞台です。
でも最近、第1幕のミミが手袋をしてるんですよね~。
指だけ出てるやつ。
ミミは素手のほうがいいような気がするんですけど。
ゲオルギューきれいですね!
by ふくきち (2008-05-19 02:25)
指揮のニコラ・ルイゾッティは、サンフランシスコ歌劇場に来ます。
by NO NAME (2008-05-19 06:40)
ゲオ&アラのDVD、リヨンの「愛の妙薬」も演出も面白いし、アラーニャが身軽さを披露したり、実に楽しいです!
私は、トスカの映画に3回行って、賞品にこのDVDをもらいました。
CSかBSでも放送したんじゃなかったかしら。
by keyaki (2008-05-19 08:54)
keyakiさん、ありがとうございます。
そうそう、ほんとにおもしろかったのに、忘れてました。
>CSかBSでも放送した
クラシカジャパンの放送をみたのでした^^!!
by euridice (2008-05-19 09:08)
ふくきちさん
>第1幕のミミが手袋
そうですか。気をつけてみます^^;
>指だけ出てるやつ
いくら暖房なしで寒いからって
違和感ありそうですね。
NO NAMEさん
サンフランシスコ人さんかな?
>指揮のニコラ・ルイゾッティ
まだ来たことがないのですね。
by euridice (2008-05-19 09:30)
舞台写真の中のゼッフィレッリ中心のやつ。マルトンやレオーナ・ミッチェル、ロザリンド・エリアスと関係ない大物歌手たちが写ってますが、これ何だったんでしょうね。相変わらずダンディですが、ホントにイタリア人はマフラーが好き・・・
イケメン・エキストラ君に腕を預けてるあたりが、ゼッフィレッリらしいというか。
by TARO (2008-05-19 11:42)
ゲオルギゥの話題作は多分家のどこかにあるはずなので、もう一度視聴してみようと思います。
まだ43歳・・・もう43歳?
歌手は顔の筋肉酷使するから皺が出来やすいですね。
酷ですね・・・今の鮮明画質の時代には。
チャウチェスク・・・コマネチを思い出しました。
ルーマニアはオペラ歌手も含めて美人で演技力が優れた人が多いようですね。
by ななこ (2008-05-19 15:28)
METライブビューイングでのゲオルギューはまだまだとても魅力的でした。ネトレプコはこの年令になっても美しさを保てるのかなぁ?なんて余計な心配をしてしまいました(^^;)。
今日、秋葉原のCD/DVDショップを覗いてみたらデセイ&フローレスの「連隊の娘」の輸入盤DVDがありました。METと同じ演出のロイヤルオペラ盤です。早速ゲット。先週のMETライブビューイングの感動再現です。
数年前にルーマニアを訪れた際に独裁と抑圧の象徴、壮大なチャウシェスク宮殿の見学をしました。人々の困窮をよそに贅沢の限りを尽した建物です。政権の崩壊は必然だたtのですね。
by YASU47 (2008-05-20 00:08)
ゼッフィレッリの『ボエーム』、東京文化会館で永遠に時間が止まって欲しいと願った舞台です。もう何年前になるでしょうか?
それにしても、相変わらず素晴らしい舞台ですねゼッフィレッリの舞台は!
ここではゲオルギゥも美しい、見惚れてます。私も彼女を知ったのが『椿姫』のビデオです。画面に見惚れていて演奏が入ってきたのが、3回目くらいに見たときでしょうか・・・(笑
by あるべりっひ (2008-05-20 00:53)
アンジェラ・ゲオルギウの『ボエーム』が、今秋サンフランシスコ歌劇場であります。
http://sfopera.com/o/271.asp
by サンフランシスコ人 (2008-05-20 06:28)
>鮮明画質の超どアップは年齢が出る可能性ありでしょう・・
鋭い。個人的には美人とは思いますがHDの利点か欠点か彼女のしわが目立ちました。彼女のミミーは男の扱いに慣れてると思いました。
ニコラ・ルイゾッティは2009-10年シーズンからサンフランシスコオペラの音楽監督に赴任します。
by 蘭丸 (2008-05-20 08:40)
TAROさん
>これ何だったんでしょうね。
改めて拡大、説明も読みました。へぇ〜〜ですねぇ・・何なんでしょう。
ゼフィレッリの何か記念日パーティでも兼ねてたんでしょうか??
>相変わらずダンディです
ほんとに!
by euridice (2008-05-20 08:44)
ななこさん
>歌手は顔の筋肉酷使するから皺が出来やすい
なるほど、そうかも・・
>チャウチェスク・・・コマネチ
そうそう、コマネチはまさにあの政権に翻弄されたのでした・・よね?
>美人で演技力が優れた人が多い
個性的で。
そういえば、イレイアナ・コトルバスもそうですね。
by euridice (2008-05-20 08:52)
YASU47 さん
>デセイ&フローレスの「連隊の娘」
「連隊の娘」はいくつかの映像を見ていますけど、
いつも途中で飽きて飛ばし見状態で、
まともに鑑賞したことがないのですが、
これもテレビ放送があったら見たかったんです。
ネットでコヴェントガーデンのを見つけたので、
視聴中です^^;;
>数年前にルーマニアを訪れた
ルーマニアにもいらっしゃってるんですね。
宮殿、凄そうですね。ルーマニア駐在の外交官の娘の話が
未だに忘れられないぐらい強烈でした。
外国からの外交官などを含めて、
一部の人たちにとっては天国だったんでしょうねぇ・・
by euridice (2008-05-20 08:59)
あるべりっひさん
>私も彼女を知ったのが『椿姫』のビデオです。画面に見惚れていて演奏が入ってきたのが、3回目くらいに見たときでしょうか・・・(笑
^^++男性陣には相当の衝撃だったようですねぇ・・^^++
あまりの美しさにその歌もまたすばらしかったことを忘れている・・って、
どこかでも読んだような・・です。というわけで、外見が人並みはずれて良いオペラ歌手は非難されやすい傾向があるのです。
by euridice (2008-05-20 09:06)
サンフランシスコ人さん
>アンジェラ・ゲオルギウの『ボエーム』が、今秋サンフランシスコ歌劇場であります。
あら、いいですね。見に行きますか。
by euridice (2008-05-20 09:14)
蘭丸さん
オペラビューイングの記事、拝見してます。
ミミという女性をどう捉えるかはおもしろいです。
清純派に見えるか、カマトトに見えるかが
演出によるのか、歌手の個性によるのか・・
観客によるのか・・
>ニコラ・ルイゾッティは2009-10年シーズンからサンフランシスコオペラの音楽監督に赴任します。
そうなんですか。
NO NAMEさんの
>指揮のニコラ・ルイゾッティは、サンフランシスコ歌劇場に来ます。
というのはそういうことだったんですね。
by euridice (2008-05-20 09:17)
「NO NAMEさん サンフランシスコ人さんかな?」
そうです。
by サンフランシスコ人 (2008-05-21 01:52)