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エーリッヒ・ケストナー原作の映画 [映画]

エーリッヒ・ケストナー(1899ドレスデン-1974西ドイツ)の本は、自身子どもだったときと、子育て期間中に読んだものです。古い映画をテレビで見たこともあるような気がしますが、はっきり覚えていません。最近と言ってももうだいぶ前ですが、「飛ぶ教室」が時代設定を変えて、新しく映画化されたということで、機会があったら見たいと思っていました。そこで、ものはついでなので、ケストナー原作の映画をまとめてレンタル視聴しました。

「エーミールと探偵たち」「点子ちゃんとアントン」「飛ぶ教室」「ふたりのロッテ」の四作品。どれも時代を現代に置き換えたものです。原作(もちろん日本語訳)の詳細はほとんど覚えていないこともあってか、そういうことはほとんど気になりません。四つのうちでは「エーミールと探偵たち」が一番おもしろかった。次が「点子ちゃんとアントン」

以下はどうでもいいメモとさして意味のない感想。
「点子ちゃんとアントン」ベンノ・フュルマン(ジークフリート@ニーベルングの指環、テノール歌手@戦場のアリア)が、点子ちゃんの家に泥棒にはいるアイスクリーム屋の店員で、登場。
「エーミールと探偵たち」私のと全く同じiBookが登場。設定された時代、つまり映画が製作された時代がわかります。
「飛ぶ教室」セバスチャン・コッホ(グッパイ!レーニン善き人のためのソナタ、ブラックブックなど)が出演。

「点子ちゃんとアントン」点子ちゃんの住み込み家庭教師がオペアなのがおもしろいです。オペアというのは簡単に言えば、子供の世話を住居と食事を交換条件に第3者に家事や育児の一部をしてもらう方法のひとつで、外国の家庭で子守り、家事などをしながら、外国生活を体験しようというプログラムです。点子ちゃんの家庭教師はフランスからオペアで来た女性。

「ふたりのロッテ」ふたりは、英語のお勉強「が」、あるいは、「も」目的のスコットランドでのサマースクールで出会います。学生時代、ドイツ人教授の英語はすさまじいまでのドイツなまりでした。その十数年後、私の出会ったドイツ人たちの英語からドイツなまりは消えていました。少なくとも私にはほとんど感じられなかった。
もうひとつ興味深かったのは、口頭試験シーン(ここをクリック!→ビデオクリップ)があったこと。あちらの人たちのなかには、日本式の筆記試験がなかなか理解できなかったり、いつまでたってもなじめなかったりしする人が少なくありません。日本の筆記試験は少なくとも西洋から見ると珍しいもののようです。ドイツ学園の卒業資格試験(アビトゥア)がほぼ1か月に渡って行われると聞いたことがありますが、口頭試験が中心なのですから、当然でしょう。

ドイツ人は旅行好きだそうですが、納得。どの映画にもその傾向が現れています。音楽はラップなどが使われていて新感覚のリズム感が軽快で心地よく、物語進行のテンポもはやいですが、原作を味を損なわないとすれば当然でしょうけど、内容的には、いい意味で保守的かつ堅実、健全。どの作品も、子どもたちの力強さ、助け合いの精神などが共通テーマとして浮かび上がってきます。子どもたちの中で、可愛いのは、エーミールが一番、次がアントン。女の子のほうが概してたくましい。女の子で一番気にいったのは、「エーミールと探偵たち」のポニー。

エーミールと探偵たち (岩波少年文庫 (018))点子ちゃんとアントン (岩波少年文庫)


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Cecilia

近いうちに「二人のロッテ」のことを書くつもりでした。
劇団四季の子供ミュージカルでテレビで見ました。
今も上演されることが多いですが、私が子供の頃もやっていました。
これ10年位前にアニメでやっていたのですね。
お父さんが指揮者なのでオペラシーンがあったような。(コンサートだったかな?)
「点子ちゃんとアントン」は子供の頃本で読みました。
映画も見てみたいのですが。
「エーミールと探偵たち」「飛ぶ教室」もちょっとだけ読みました。
by Cecilia (2008-02-20 09:53) 

佐々木真樹

あ、これ!! BSで録画しそこなったやつだ!!
DVDで出てるんですね。(けど高い~・・・) ご紹介ありがとうございます。
by 佐々木真樹 (2008-02-20 09:54) 

ななこ

映画があるのですか!

今の時代にはそぐわないような場面もありますが感動的なストーリーですよね。
ポニーちゃんは家で電話番の役割の女の子でしたっけ?
by ななこ (2008-02-20 12:16) 

euridice

Ceciliaさん
>近いうちに「二人のロッテ」のことを・・
Ceciliaさんの守備範囲のはず・・って思いました^^!
知りませんでしたけど、
ミュージカル、アニメになっているのも当然という感じです。

>お父さんが指揮者
映画では売れないミュージカルの劇団をやっている作曲家でした。
お母さんは広告会社で、新婚時代にお父さんの作曲した曲が二人を
再び結びつける、それにロッテが一役買うというようなお話。

>オペラシーン
オペラといえば、点子ちゃんの両親が劇場に行くシーンがあります。
演目は「蝶々夫人」だったかしら・・

映画、おじょうさんたちとご一緒に・・いいと思います^^!
by euridice (2008-02-21 08:52) 

euridice

佐々木真樹さん
「飛ぶ教室」録画したのですけど、吹き替えがなんとなくうるさくて消してしまいました。映画は原則字幕が好きです。
by euridice (2008-02-21 08:55) 

euridice

ななこさん
古い映画もあるらしいです。見たことがあるような気がします。
新たな映画化をずっと前に通勤電車の吊り広告で知って見たいと
思いつつ映画館に行く機会を逃して、そのままになっていました。
4作全部あるとは、レンタルショップをのぞいて初めて知りました。

>ポニーちゃんは
映画ではエーミールを助けるために大活躍する元気な女の子です。
昔流に言えば、その辺のガキ大将、女ボスです^^+
by euridice (2008-02-21 08:59) 

Forte

こんばんは、盛り上がっていますね~!

僕も点子ちゃんだけは映画を観ましたが、それなりに面白かったです。
現代風に直していたり、ストーリーもちょっと変えてあったりしますが、映画なりのよさもありましたね。

エーミールは、以前、NHKFMでやったラジオバージョンの出来が素晴らしかったですよ。再放送してほしいのですが…。

二人のロッテは、劇団四季のミュージカルバージョンが観られますが、これもなかなか素敵でしたよ。
by Forte (2008-02-21 23:02) 

euridice

ディオニソスさん
おかげさまで、思いきって映画を見る気になりました。
とてもいい映画だと思います。

>ラジオバージョン
日本語ですよね?
日本独自のバージョンでしょうか、それとも
向こうのものを翻訳したのでしょうか。

>劇団四季のミュージカル
Ceciliaさんがおっしゃってるものでしょうね。
またテレビ放送があれば、見てみたいです。
by euridice (2008-02-22 07:17) 

ディオニソス

>日本独自のバージョンでしょうか、それとも向こうのものを翻訳したのでしょうか。
翻訳ではなくて、自由にアレンジしてあったように思います。そのときは、ケストナー特集で、飛ぶ教室もやりましたね。カセットテープには録音したのですが、あまり保存状態がよくないので、再放送をまっています!
by ディオニソス (2008-02-27 23:54) 

euridice

ディオニソスさん
ありがとうございます。再放送、あるといいですね!
by euridice (2008-02-28 08:37) 

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