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エルヴィス・プレスリー [ムービー付き音声ファイル]

2009.6.3 追記
keyakiさんのところで、グリゴーロの「オー・ソレ・ミオ」を聴かせてもらいました。これが原曲のプレスリーがあったのを思い出しました。原曲もプレスリーも「帰れソレントヘ」が原曲の「サレンダー」のほうが「オー・ソレ・ミオ」の「イッツ・ナウ・オア・ネバー」より何故か好きです。でも、思い出しついでに、サレンダーと一緒に写真のスライドショーにつけてみました。写真は今年4月のベランダのバラです。撮ってみたら、アリマキが・・、何かの卵が・・ でした・・;;
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1991年、ロサンゼルスのキャピトル・スタジオで、長年の夢だった、エルヴィス・プレスリーの歌を集めたCDを録音。

 「このレコードは『ゴールド』を獲得しただけでなく、チャートでは15位に届いた。あるジャーナリストは『オペラ歌手が今度はエルヴィスのまねまでもした』とヒステリックに叫んだ。彼が一度でもこのアルバムに耳を傾ける労をとったならば、模倣云々ではなく、演奏こそが重要なのだということにすぐに気がついただろう。」(ペーター・ホフマン)

収録曲
His Latest Flame
Surrender
Are You Lonesome Tonight?
Kiss Me Quick
She's Not You
Love Me
It's Now Or Never
Little Sister
Crying In The Chapel
Don't
A Fool Such As I
Can't Help Falling In Love
Good Luck Charm
Love Me Tender

翌年の秋には、「第一部が、ポップ・ソング、『オペラ座の怪人』からの抜粋、バラードで、第二部が、エルヴィス」というプログラムで演奏旅行。

 「私たちはすばらしいバンドを編成した。多分、今までのポップス・ツアーのなかで最高だった。バンドのメンバーは、歌もとてもうまかった。そこで、私たちはアンコール曲として、アカペラの歌を練習した。

このコンサートは、びっくり仰天するような雰囲気だった。私のオペラ・ファンが大勢やってきていて、反応は抜群だった。ツアーのチケットはあっという間に完売したので、最小限の変更で、1993年の春には再演することに決めた。圧倒的な成功だった。ミュージシャンたちのプロ意識とハーモニーもまたこのコンサートに確かな貢献をした。

彼らのうち二人はもう私たちのところにいないということがいまだに信じられない。ポール・サイモン、デビッド・ボーイ、それからマドンナなどと共演していて、とりわけすばらしいバスだった、私が大好きな歌手のブリッツは、このツアーのあとしばらくして心筋梗塞で亡くなった。私たちの音楽ディレクターでキーボード奏者兼歌手のグレン・モッロウは特にクリス・デ・ブルッフとの共演で、人気のあったスタジオ・ミュージシャンでありツアー・ミュージシャンだったが、残念なことに、白血病で亡くなった。」(ペーター・ホフマン)

 ホフマンがエルヴィスに出会ったのは12歳のころで、親たちの反対をしりめに、16、7歳のころに結成したバンドは、アメリカ軍のクラブなどで、「とにかくエルヴィスの全部をまねて」歌っていましたが、当然ながら「今日私がエルヴィスを歌う場合、模倣など論外で、私のやり方で解釈している」と言います。

「当時は、例えば長髪など、多くのことが、禁止されていた。私たちはなんと多くのことと戦わなければならなかったことか。聴覚が人の精神に対して破壊的かどうかなどと、今日の人たちは考えもしないだろう。そのころの両親や教育者は異なる基準を持つことに不安を感じていた。しかし、私たちは、間違いなく、両親とは、全く違うことを望んでいた。とにかく、彼らの考えとは合わなかった。

 ロックをきくことも禁止された。だから、夜遅く放送される、アメリカのヒットパレードは、ベッドにもぐって、トランジスターラジオでこっそり聞いた。そして、いろいろやったものだ。歌詞を書きとって、近くに駐留していた米軍の兵隊に、慣用句や日常的言い回しについて質問したり、もちろんまねして歌ったりした。

それから、実際に音楽を演奏する時代がはじまった。いきなり、あちらこちらの地下室や体育館の舞台で、もの凄い騒音をたてて、バンド演奏をした。私たちのバンドもまずは徐々に一体感を増し、その流儀を見つけていった。古いラジオからアンプを組み立てることを心得ている者がいた。はじめてのときは、歌に入ったとたん、まさにアンプが破裂したが、何度も組み立て直した。私たちにはお金がなかったので、どんなものにしろ新しいのを買うなんてことはできなかったのだ。

........ それでも、私たちは、少なくとも若者としては、成功をおさめた。一度、ダンス・スクールでコンサートをやったことがあった。全く凄い熱狂で、私たちは再び招かれた。でも、親たちに禁止されて、だめになった。.....

....... このころは、お金はわずかしかなかったが、非常に多くのことを経験した。....

1963年3月に徴兵されて、ロックはとりあえず終わった。全く新しい生活が始まった。」(ペーター・ホフマン)

今から思えば、本当に信じられない気がしますが、私の子ども時代も似たようなものでした。小学校でも「流行歌」はよくないと言われていたし、ビートルズの最初の記憶も、とんでもない音楽というものでした。こういう奇妙な「呪縛」が消えたのは、大学生になってからだと思います。
 
関連記事:クラシック音楽vs・・・
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     最初の演奏旅行 1984年
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わびすけ

>Surrender

10代の頃、原曲が「帰れソレントへ」だということに気がついて、「このタイトルってシャレなの?」と思った曲です。楽しく拝聴いたしました。バックがなぜか007のテーマ風のリズムなのも遊び心たっぷりですね。

やっぱりお声がプレスリーと似てるなあ…といったら失礼でしょうか。私は父がプレスリーの大ファンだったので、物心ついたときから彼の歌は常に身近にありまして…。そんなところも親近感を覚えます。
by わびすけ (2005-09-12 09:12) 

わびすけ

失礼しました、ボンドじゃなくてスパイ大作戦の方かな?とにかくそんな感じかと(笑)。
by わびすけ (2005-09-12 09:15) 

TARO

よくないと言われたことはないけれど、学校の音楽の先生はグループ・サウンズには否定的だったようなかすかな記憶。
euridiceさんはミッション系だから特に厳しかったのでは?

私は中学時代はモータウンとサイモン&ガーファンクル、高校時代はピンク・フロイドでしたね。クラシックを別にすれば。
さすがにプレスリーは私の世代ではない感じ。
by TARO (2005-09-12 10:13) 

euridice

>声がプレスリーと似てる
そうですか? 私は当たり前ですけど、こっちが好みです^^!


>ミッション系だから
「流行歌はだめ!」と言われたのは「公立小学校」時代です^^; だから、今から考えると、ホント信じられません・・ 

ミッション系では、「ロシア民謡」だめって言われた記憶がありますが、???? とした思いませんでした。ビートルズや、いわゆるロックは、なんとなく否定されてたって印象が残ってます。
by euridice (2005-09-12 10:32) 

keyaki

euridiceさん
確かにオーソレミオですね。
帰れソレントの方は、知っていましたが、オーソレミオ・プレスリーバージョンははじめて聞いたような気がします。
ペーター・ホフマンもオペラ歌手をみじんも感じさせない歌いぶり、グリゴーロもそうですけど、ちゃんと区別しているというかわきまえているというか、中途半端じゃないところがいいです。
オペラ歌手歌唱のオーソレミオをTBさせていただきますので、承認お願いします。
by keyaki (2009-06-03 15:32) 

ななこ

聞かせていただきました^^
両方とも本当に素敵ですが、私はIt's Now Or Neverの方により魅力を感じました。
全くホフマンを感じさせない声で、それがまた素晴らしくて。
きっと何も知らずにこの曲を聞いたら誰が歌ってるか分からなかったと思います。
多分ホフマンのバリトンとしての本来の地声がこの曲には強く現れてるのかな?なんて思ってしまいました。
クォーターロゼット咲きのピンクのバラいいですね!
品種は何でしょうか?
そういえば、トップの花菖蒲いいですね!
私もどこかへ見に行かなくては。
これは和の情緒たっぷりの花ですね。
by ななこ (2009-06-03 20:56) 

euridice

keyakiさん
歌によって、がらりと雰囲気が変えられるんですね・・

TBありがとうございます。こちらからもしましたので、よろしく!

by euridice (2009-06-04 07:44) 

euridice

ななこさん
>多分ホフマンのバリトンとしての本来の地声
バリトンじゃない?なんて言われているテノールもいますけど、
バリトンと言っても月と~~~・・と思います^^++

>クォーターロゼット咲きのピンクのバラ
名札によるとフィルズホットピンクパーペチュアルダマスクだそうです。
可愛らしいバラですね。

>花菖蒲
菖蒲園にひとつ、ふたつ咲いてるのもよかったですし
すこしずつ増える過程もいいですね。
今度の週末はそろそろ満開でしょうか。


by euridice (2009-06-04 07:56) 

ペーターのファンです。

ホフマンの魅惑の声にメロメロになっています。バリトン寄りの声がソフトに響いて、何度聞いてもしびれます。どんな曲を歌っても何一つ不満も不足も感じない、稀少な歌手です。
オペラとポピュラーのどちらも完璧なのは、ホフマンとグリゴーロくらいのものですね。
by ペーターのファンです。 (2009-06-04 17:54) 

euridice

>何度聞いてもしびれます
同様です。

稀有の存在ですね・・
by euridice (2009-06-05 07:30) 

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