ローエングリン ゲッツ・フリードリヒ演出 [オペラ]
2004年11月24日(水)
1979年から1982年まで毎夏、バイロイト音楽祭で上演されたゲッツ・フリードリヒ演出の「ローエングリン」
1982年にはテレビ放送用に録画されたということで、日本語字幕入り国内版が、ビデオ、レーザーディスクで発売されていました。(現在のところ店頭にはビデオしかないですね〜、DVD、どうして出ないのかしら)
ローエングリン役はペーター・ホフマンです。美しすぎて?!物議を醸していたようです!?
ゲルティーは更に言った。「エルザって、ばかみたい。名前を質問したら、彼が不機嫌になるということ、彼女は充分知っていることなのに。私だったら、もし私がそんな男を捕まえるなんてことがあったとしたら、ぜったい逃がしたりしないわ! 舌を噛みちぎったほうがましよ」どうやら彼女は相当取り乱しており、もはやローエングリンとペーターを区別することができないらしい。事実、他のバイロイトの熱狂的女性ファンたちも、ペーター・ローエングリンだったら、むしろ舌を噛み切ったほうがましだと断言している。こういう自ら身体部分を切断した者と結婚させられたローエングリンは、舌足らずにささやく奥方を持つことになるわけで、奥方が「お名前をおちえてください」と言うたびに、笑わずいはいられないところだろう。だって、彼女は遅かれ早かれ質問することになるということには変わりないのだから。もっとも、妻が探りをいれてきたら、(舌足らずに)「チーフムント」とでも「チーフフリート」とでも、さっさと名乗ることこそが、楽しい結婚生活を長続きさせる、ゆるがぬ基礎だったのだろうが。
我らが女性たちがこんなにも具体的かつ絶対的に聖杯の尊厳を傷つける形で、ローエングリンに関わるのは、ひとつには、死にかけているエルザとのなんともひたすら心を引きちぎるような毎回の別れのあとは、人跡未踏のモンサルバートは存在しないはずだから、バイロイト近辺を陽気に生き生きと駆け回っている、この金髪巻き毛の吟遊詩人、ペーターの責任、ひとつには、ひとえにあの憎っくきリヒャルトのせいだ。彼が男声合唱にまったく毎度とんでもなく延々と歌わせるものだから、観客はあれこれと考えはじめ、そのせいで、ローエングリンにふさわしくないとんでもない考えを思いつくのだ。(バイロイト1979年 北バイエルン・クリーア 音楽評論家 エーリッヒ・ラップルによる辛口寸評集から「8月の部」を引用)
ペーター・ホフマンへ 1979年4月28日 ロリオから
ワーグナー・ファン、ロリオからペーター・ホフマンに贈られたジークムントの風刺画「だれのかまどだろうが、ここで休息せざるを得ない」 ペーター・ホフマン伝記1983年発行より
さて、発売された映像ですが、ローエングリンのかちっとした髪形に違和感を覚えるという人が、私を含めて相当?!いらっしゃるらしい^^;です。この写真ですが、映像とちょっと違うような気がしません?気のせいかしら?? music gallery「バイロイト音楽祭 II」 音楽之友社 に載っていたものです。
追加:1982年バイロイト音楽祭「ローエングリン」の映像より。現在国内版、外国版のDVD発売中、クリック→拡大です。(2007.7.1)
ちなみに、敵役テルラムントはたぶん自前(?)のスキンヘッドです。
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